「チキン・マカロニ」の版間の差分
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<blockquote>“ 図に示せる竹管のごときは器械をもって製せり。我が国この器械なし故に方今用ゆる饂飩の形ちに製して図の長さに剪りて大様子。饂飩の製法は牛脂少しばかり鶏卵適宜、塩少しばかりを加えて製すべし。これを煮るには乾牛酪(=バター)適宜を細末にし、水適宜をもって溶解せしめ、牛肉を饂飩三分の一を加えて煮る。ー西洋半時間その汁をもって煮るべし”</blockquote> | <blockquote>“ 図に示せる竹管のごときは器械をもって製せり。我が国この器械なし故に方今用ゆる饂飩の形ちに製して図の長さに剪りて大様子。饂飩の製法は牛脂少しばかり鶏卵適宜、塩少しばかりを加えて製すべし。これを煮るには乾牛酪(=バター)適宜を細末にし、水適宜をもって溶解せしめ、牛肉を饂飩三分の一を加えて煮る。ー西洋半時間その汁をもって煮るべし”</blockquote> | ||
<Div Align="right">『西洋料理指南』敬学堂主人</Div> | <Div Align="right">『西洋料理指南』敬学堂主人</Div> |
2022年4月11日 (月) 02:22時点における版
チキン・マカロニ(Chicken Macaroni)は、大日本帝国海軍の帝國海軍社出版部より1918年(大正7年)1月に発行・配布された『海軍五等主厨厨業教科書』に記載されている料理である。
特徴
当時のマカロニの多くは30cmほどの長い棒状をしており、調理直前に適当な長さに切って使っていた。 大日本帝国海軍の駆逐艦・暁(あかつき)の主計科が昭和10年に第二艦隊で行われた「第二艦隊主計科兵食調理研究週間」で出品した料理にも「チキンマカロニー」という料理があるがレシピは異なる。 また、海軍五等主厨厨業教科書は初版後、改訂・増補を重ね、最終的に1942年(昭和17年)3月に改訂しているため、どちらが先であるかは不明である。
マカロニ
西洋料理指南
1872年(明治5年)に出版された敬学堂主人著『西洋料理指南』の汁類の中に「饂飩」という項目があり、図入りで長いマカロニが紹介されている。
“ 図に示せる竹管のごときは器械をもって製せり。我が国この器械なし故に方今用ゆる饂飩の形ちに製して図の長さに剪りて大様子。饂飩の製法は牛脂少しばかり鶏卵適宜、塩少しばかりを加えて製すべし。これを煮るには乾牛酪(=バター)適宜を細末にし、水適宜をもって溶解せしめ、牛肉を饂飩三分の一を加えて煮る。ー西洋半時間その汁をもって煮るべし”
西洋料理通
1872年(明治5年)に出版された仮名垣 魯文(かながき ろぶん)著、挿絵は天才絵師、河鍋 暁斎(かわなべ きょうさい)が手掛けた『西洋料理通』の汁類の中に「饂飩」という項目があり、図入りでマカロニが紹介されている。 「素麺汁」として「マカロニスープ」が説明されている。
“ 素麺1斤を四分にし、長さ2寸ほどに切り、湯中に煎ること半時、ボートル(バター)拇指(おやゆび)の大きさほど、塩ひとつかみ、一同に煎熟(にこみ)たる上、水汁を去り、素麺をそのまま三等の白汁を沸騰(にたて)、その中に入れて煎ること四時半ほど。(ただし六人前の食)”
材料
調理法
- マカロニを一寸ぐらいに切り、水に浸してこれを茹で置く。
- 鶏を五枚におろし、フライパンにヘットを入れて熱し、鶏肉を入れ、強火にかけて一寸入れて煎り、汁鍋に移し、ドミグラスソースを注ぎ、トマトソースおよびローリエの葉を2枚ぐらい入れて、前のマカロニを入れ、十分煮込む。
- 出す前に塩、胡椒で味を付け、肉1個とマカロニとを皿に盛り、ソースを注ぎ供卓する。
関連項目
- 駆逐艦 暁のチキンマカロニー:『昭和十年度 研究献立集』第二艦隊主計科(昭和十年十月)
参考文献
- 『海軍五等主厨厨業教科書』・第二章 調理法 第三節 西洋料理(第四 煮込物類・三)