ソパ・デ・カラコル
ソパ・デ・カラコル(スペイン語:Sopa de Caracol)は、コンク貝を使ったスープで、ホンジュラスを代表する伝統料理のひとつです。 この料理は、ホンジュラスのラテンアメリカ音楽バンド「バンダ・ブランカ」の「ソパ・デ・カラコル」というキャッチーな歌で、ラテンアメリカ中で有名になりました。
起源
このスープは、ホンジュラスの北海岸(カリブ海)で生まれたとされ、ガリフナ族に由来すると言われている。 彼らの言語、舞踊及び音楽を含むガリフナ文化は、2001年にユネスコ世界無形文化遺産の認定されました。 ホンジュラスのカリブ海沿岸に住むガリフナ族は、トマト、プランテン(調理バナナ)、ユカ(キャッサバ)とココナツの香りのするスープに刻んだコンク貝を入れてソパ・デ・カラコルを作る。 この料理名、カラコル(Caracol:カタツムリ)の由来となった最も重要な食材は、ソデボラ科のコンク貝(Lobatus gigas)である。 このコンク貝の殻はスポーツを歓声する管楽器にも使われます。
材料
- 油
- コンク貝
- トマト
- 玉ねぎ
- にんじん
- 青ピーマン
- ユカ(キャッサバ)
- 緑のプランテン(またはバナナ)
- ココナッツミルク
- コリアンダー
- 水
- 塩
- コショウ
作り方
- 大きめの鍋に油を入れ、中火で熱する。
- 玉ねぎ(みじん切り)とピーマン(みじん切り)を加え、玉ねぎがしんなりとして半透明になるまで5~7分ほど炒める。
- トマトを加え、さらに3~4分炒める。
- 水、ユカ(大き目の一口大)、プランテン(大き目の一口大)、ニンジン(みじん切り)を加え、沸騰させる。
- 弱火にして、20~25分、または野菜に火が通るまで煮る。
- コンク貝(大き目のみじん切り)、ココナッツミルク、コリアンダー(みじん切り)、塩、コショウを入れて、さらに5分ほど煮込む。煮込みすぎるとコンク貝が硬くなるので注意。
- 大きなお椀に盛り付けて、出来立てのトルティーヤとホットペッパーソース(タバスコ類)を共に提供する。
応用
ソパ・デ・カラコルに使われるコンク貝は、生でも食べれる新鮮なものですが、コンク貝の缶詰はカリブ海や中米の市場で一般的に売られています。 しかし、日本では手に入りにくいため、日本のミル貝や巻貝で代用することもできます。 日本人にとって巻貝の肝は珍味ですが、このスープにはスパイス類があまり使われていないため、肝は外した方がスープに雑味がでません。 手ごろなものでは、アサリのみじん切りでも近い雰囲気がでます。
本来、スープのベースは水でかまいませんが、日本では大型の巻貝やその代わりに旨味の多いアワビの身を贅沢に投入するようなことはあまり現実的ではありません。 各家庭で行っているアレンジ手法として、ベースに魚介類のブイヨンやチキンスープを使うことで旨味を補うことも出来ます。 本来、陸生の動物性食材は使われていないので、魚介類のブイヨンの方が相性がよいと思われる。 魚介類のブイヨンは、あさりの水煮缶の汁でも代用できます。
ユカの代わりに、里芋やねっとりしたメークインも使えます。
コンク貝の代わりに、白身魚、カニ、エビを使うことで、ソパ・マリネーラ(Sopa Marinera)になる。
類似料理
魚、カニ、エビなどのシーフードを使ったものは、ソパ・マリネーラ(Sopa Marinera)として知られています。
近隣諸国
スープ・ド・ランビ(フランス語:Soupe de Lambi)、コンクチャウダー(英語:Conch Chowder)とも呼ばれ、カリブ海のさまざまな島でも食べられている。 コンクチャウダーは、フロリダキーズ(アメリカ合衆国フロリダ州最南端の列島)の伝統的な料理にもなっている。
バハマでは、生のコンク貝を使ったバハミアン・コンク・サラダがある。