ヴィーク・イ・ミールダル
ヴィーク村(ヴィーク・イ・ミールダル:Vík í Mýrdal)は、アイスランドで4番目に大きい氷河「ミールダルスヨークトル」の真南に位置する自治体であるミールダル地区(ミールダルスフレップ:Mýrdalshreppur)の主要な集落である。大西洋に面する海岸沿いの小さな村でアイスランドの最南端に位置する。
カトラ火山
ヴィーク村を含めたミールダル地区の北には、アイスランドで最も噴火が警戒されているカトラ火山がある。 カトラ山の標高は1,493mで、その山頂を覆うように厚さ200~700mのミールダルスヨークトル氷河が、595㎢(平方キロメートル)にわたって広がっている。 氷河のように分厚い氷床(ひょうしょう)が上面を覆う火山は、氷床を突き破るような噴火に至らなくても火山活動による地熱や氷底噴火による緩やかな氷河の融解を起こしている。 これらを含めて「氷底火山」または「氷河底火山」と呼ばれる。 カトラ火山は40年~80年の周期で噴火していたが、1918年の噴火以来、沈黙を続けている。 統計的な休止期間よりも長いため “ いつ噴火してもおかしくない状況 ” と推測されている。 これらの噴火のほとんどは氷河湖決壊洪水を引き起こしている。 1974年にフリングヴェーグル (Þjóðvegur:環状道路・国道1号線) が建設されるまで、この地域の横断は人々から恐れられていた。
カトラ火山が噴火すれば、地区全体を消滅させるほどの巨大な鉄砲水が発生する可能性がある。 村の高台にあるヴィーク教会は、そのような洪水から逃れられる唯一の建物であると信じられている。 そのため、村の人々は定期的な非難訓練を行い、噴火の予兆や兆候があれば、真っ先に教会に駆けつける心得がある。 また、村には科学者や観光客のための宿泊施設(総室1,400室)があり、宿泊する彼らもカトラ火山の危険性について説明を受けている。
※1755年10月17日に発生したカトラ火山噴火のピーク時の洪水流量は、20万~40万m3/s(立方メートル毎秒)と推定されており、これはアマゾン川、ミシシッピ川、ナイル川、長江の平均流量の合計である約26万6000m3/sに匹敵する。
ギャラリー
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