米のコロッケー(食道楽)
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米のコロッケー(こめのころっけ)は、明治36年(1903年)発行された村井 弦斎(むらい げんさい)の小説『食道楽』「秋の巻」に登場する料理である。
西洋料理の部
西洋の人は平生食物問題を研究して新しい料理を拵える事に苦心していますから小麦を常食としているにもかかわらずお米の料理が四百何十種と出来ております。 お米を常食とする我邦の人はなおさらお米料理の研究を怠ってはなりますまい。 今ここへ西洋料理の中で日本人の口に合いそうなものを五十種ほど出しておきます。
第十四 米のコロッケー
米のコロッケーは上等にするとお米から牛乳で煮ますが手軽にすれば炊いてある御飯を大匙五杯だけ牛乳一合の中へ入れて弱い火で気長に煮ます。 煮えた時塩胡椒を加えて玉子の黄身二つを混ぜて冷ましておきます。 冷めた時分手で好い加減に丸めて先ずメリケン粉へ転がして残っている玉子の白身で包んでまたパン粉へ転がしてバターで揚げます。 上等にするとこれにトマトソースを掛けて出します。
参考文献
- 『食道楽・秋の巻』:明治三十六年(米料理百種・第十四)村井 弦斎