大日本帝国海軍の基本だし
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海軍の基本だし(Basic Naval Soup Stock)
西洋料理
クレヤスープ
- 肉類の屑肉、筋肉および骨等を釜に入れ、八分目まで冷水を注ぎ沸騰させる。
- 沸騰点に近づかんとする時、上面に浮いてきたアクを取る。
- 弱火で5、6時間煮沸する。 また人参、玉葱等を少量投入すれば野菜の甘味が加わる。
- 布で濾して脂肪を取り去る。
- 提供する際に塩、胡椒で加味し、醤油を1、2滴加えるのもよし。(スープ肉は頸肉を良しとす)
(備考)
スープを作る際には十分にアクを取り除く。
濁った場合は冷やし置き、卵1個を割り、白身を泡立たせ、スープに入れ、かき回し、弱火から徐々に沸騰させ、アクと共に固まって浮いてきた卵白を取り除く。
これによってスープは清麗透明なものになる。
『海軍割烹術参考書』西洋料理ノ部(スープ調整法・一)
日本料理
鰹節ノ煮出汁
材料
- 鰹節:100グラム
- 出汁昆布:10グラム
- 水:2リットル
- 塩:少々
調理法
鍋に水を入れて火にかけ、指先を入れて少し熱い位(摂氏60度)になった時に出汁昆布を加え、昆布が浮かび煮立つ直前(摂氏96~97度)に昆布を取り出し、煮立ったら直ぐ鰹節を入れ箸で一寸手早く掻き混ぜ少量の塩を加えて直ぐ火から下し、アクを取り除きそのまま澄まして置き、濾して使用する。
注意
- この出汁は吸い物には少々濃厚である。
- 夏季、煮出汁を濾す場合容器に水気があると短時間で腐敗するから必ず熱湯を通すか乾かして使用すること。
- この方法にて出た鰹節(出汁ガラ)にさらに水(2リットル)を加えて火にかけ、出汁昆布を同量加え弱火で1リットル半になる頃迄煮立て濾し使用する。 これを「二番出汁」といい味噌汁、煮物に使用される。
- 吸い物の煮出汁を取る場合、長時間煮出すと濁って味も落ちるから絶対禁物である。 ただし二番出汁は用途が異なるから別である。
- 鰹を入れて煮立ったら必ず塩を加えること。 これは一度煮出された蛋白質の甘味が塩のため凝固するからである。
- アクを十分取らないと渋味のある汁になる。
『海軍四等主計兵厨業教科書』第二章 調理法 第二節 日本料理(第三 汁物類・二)
関連項目
参考文献
- 『海軍四等主計兵厨業教科書』:第二章 調理法 第三節 西洋料理(第一 スープ類 羹汁・一)