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Image:Chinese Qing Jiao Rou Si -(蕃茄青椒肉絲)Pepper Steak with Tomato.png|「'''蕃茄青椒肉絲'''」<br><small>トマト入りチンジャオロース</small><br>(中国) | Image:Chinese Qing Jiao Rou Si -(蕃茄青椒肉絲)Pepper Steak with Tomato.png|「'''蕃茄青椒肉絲'''」<br><small>トマト入りチンジャオロース</small><br>(中国) |
2022年12月16日 (金) 23:27時点における版
青椒肉絲(チンジャオロース/青椒肉丝)
中国
歴史
トウガラシ属の伝来
青椒肉絲は、それほど長い歴史のある中国料理ではなく、中南米が原産のナス科トウガラシ属である唐辛子やピーマンが中国に伝来した時代と深く関連している。 その独特の味と食感から中国の北部と南部の人々に急速に拡がった。 以来、人々の食卓にのぼるようになり、定番の家庭料理として定着し、家庭料理から中国料理の一角を占めるようになったのである。
中国に伝来したのは明の時代。 貴州省や湖南省で食べられるようになったのは清代の乾隆(けんりゅう)時代からで、一般的に食べられるようになったのは、清代の道光(どうこう)時代以降と歴史に記されている。 その後、中国各地で広く栽培されるようになり、導入が遅かったにもかかわらず、中国で最も広く使われている。
ピーマン(青椒)は、大椒、灯笼椒、柿子椒、甜椒、菜椒とも呼ばれるが、これらは、辛くはなく、独自の甘味がある。 また、ピーマンの代りに甘唐辛子(尖椒)が使われることもある。 ピーマンは中国に伝わってから数百年しか経っていないが、中南米が原産のトマト同様に多くの人が料理に彩りや風味を加える副菜として好まれて使用されている。
起源
伝承
第二次国内革命戦争の時、中国共産党革命根拠地は物資が非常に不足しており、昼食はとても質素なものだった。 ある時、黄偉華は師団の食堂に米をとりに行き、豚肉の細切りとピーマンの炒め物、青梗菜の炒め物(一盘青菜)、そしてスープを沸かした。 毛沢東は食べながら「ああ、江西の唐辛子は湖南の唐辛子に負けない辛さだ。ご飯に合う。よく炒められて色も風味も豊かだ。」と皮肉を言っていたといわれている。
小炒肉
四川省、湖南省、貴州省は中国の南部から西南部に位置し、豊富な雨量と湿潤な気候が特徴である。 高く険しい山々が多い地理的要因から交通の便が悪く、油や塩が不足することもあり、味気ない食事になりがちだった歴史がある。
湖南省などでは、キダチトウガラシ(小尖椒)を使うことが多く、辛みがあり、「小炒肉」(シャオチャオロウ)とも呼ばれる。 四川省ではピーマン(青圆椒)や青唐辛子(青尖椒)を使うことが多く、油炒め(清炒:チンチャオ)と豆板醤炒め(豆瓣炒:ドウバンチャオ)の2種類がある。
効能
青椒肉絲に使われるピーマンの果肉は肉厚で歯ごたえがあり、ビタミンC、炭水化物、ミネラルを多く含み、ビタミンKも豊富である。 壊血病の予防と抑制、歯茎の出血や貧血などの病気の補助治療効果が期待できる。 また、体力を高め、仕事や生活のストレスによる疲労を回復させる効果、唾液や胃液の分泌を促進し、食欲増進、消化促進、腸の蠕動運動促進によって便秘の予防に効果があるとされる。
豚肉は安定した旨味があり、タンパク質と必須脂肪酸が豊富で、滋陰、筋肉を強化し、肌をしっとりさせる働きがある。 病後の体力低下、産後の血虚、黄疸、痩せ気味の人などの滋養強壮に用いられる。 また、漢方医学では、腸や胃を潤して津液を生成し、腎を養い、解熱効果、口の渇き、虚弱、腎虚、産後の血虚、乾咳、便秘、滋養不足、滋陰、肝陰(肝臓の陰気)を養って皮膚を潤し、排尿を促して喉の渇きを癒やす効果があるとされる。
唐辛子の強い辛味は、唾液や胃液の分泌を促し、食欲増進、腸の蠕動運動を促進し、消化を助ける消化促進作用がある。
多様性
日本
ギャラリー
- 明治17年(1884年)創業「聘珍樓」:2022年5月15日に閉店するまで日本最古の中国料理店であった
- 明治25年(1892年)創業「萬珍樓」:日本最古の中国料理店
- 昭和35年(1960年)創業「民生 廣東料理店」:兵庫・神戸中華街(南京町)最古の中国料理店
- 昭和03年(1928年)創業「中国料理館 会楽園」:長崎・新地中華街(長崎市)最古の中国料理店
- 昭和19年(1944年)創業「中国名菜 京華園」:長崎・新地中華街で会楽園にならぶ老舗
- 昭和21年(1946年)創業「中國菜館 江山楼」:長崎・新地中華街で会楽園にならぶ老舗