「赤茄子ソースのペラオ飯(食道楽)」の版間の差分

提供: Tomatopedia
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(同じ利用者による、間の11版が非表示)
1行目: 1行目:
 
__FORCETOC__
 
__FORCETOC__
 
[[File:Japanese Tomato Dishes - Akanasu Sauce no Pelao Meshi.png|thumb|right|200px|赤茄子ソースのペラオ飯]]
 
[[File:Japanese Tomato Dishes - Akanasu Sauce no Pelao Meshi.png|thumb|right|200px|赤茄子ソースのペラオ飯]]
'''赤茄子ソースのペラオ飯'''(あかなすそーすのぺらおめし)は、明治36年(1903年)発行された村井 弦斎(むらい げんさい)の小説『[[食道楽]]』「[[食道楽・秋の巻|秋の巻]]」に登場する料理である。
+
'''赤茄子ソースのペラオ飯'''(あかなすそーすのぺらおめし)は、明治36年(1903年)に出版された[[村井弦斎]]の小説『[[食道楽]][[食道楽・秋の巻|秋の巻]]』の附録に記載されている料理である。
  
== 西洋料理の部 ==
+
== 米料理百種(西洋料理の部) ==
 
 西洋の人は平生食物問題を研究して新しい料理を拵える事に苦心していますから小麦を常食としているにもかかわらずお米の料理が四百何十種と出来ております。
 
 西洋の人は平生食物問題を研究して新しい料理を拵える事に苦心していますから小麦を常食としているにもかかわらずお米の料理が四百何十種と出来ております。
 
お米を常食とする我邦の人はなおさらお米料理の研究を怠ってはなりますまい。
 
お米を常食とする我邦の人はなおさらお米料理の研究を怠ってはなりますまい。
11行目: 11行目:
 
 赤茄子ソースのペラオ飯は大層結構なものですが先ずバター大匙一杯でメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためて牛か鳥のスープを一合と壜詰のトマトソースを二合即ち合せて三合の汁を注して塩胡椒で味をつけます。
 
 赤茄子ソースのペラオ飯は大層結構なものですが先ずバター大匙一杯でメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためて牛か鳥のスープを一合と壜詰のトマトソースを二合即ち合せて三合の汁を注して塩胡椒で味をつけます。
  
==== 補足 ====
+
==== 補足資料 ====
'''第一 ペラオ飯めし''' と申すのは[[土耳古風]]の極く手軽なお料理で我邦の上中流社会にもこの頃大層流行します。
+
'''第一 ペラオ飯''' と申すのは[[土耳古飯(食道楽)|土耳古風]]の極く手軽なお料理で我邦の上中流社会にもこの頃大層流行します。
 
それは先ずお米を磨といでよく水気を切っておきます。
 
それは先ずお米を磨といでよく水気を切っておきます。
 
別にフライ鍋へ大匙一杯の上等なバターを溶かして右のお米一合ほどを入れてよく掻廻しながらお米の狐色になるまでいためます。
 
別にフライ鍋へ大匙一杯の上等なバターを溶かして右のお米一合ほどを入れてよく掻廻しながらお米の狐色になるまでいためます。
20行目: 20行目:
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
*『食道楽・秋の巻』:明治三十六年(米料理百種・第六)村井 弦斎
+
*『[[食道楽・秋の巻]]』:明治三十六年(附録:米料理百種・西洋料理の部・第六)
 
----
 
----
 
[[カテゴリ:日本の旧トマト料理|あ]]
 
[[カテゴリ:日本の旧トマト料理|あ]]

2022年5月6日 (金) 03:01時点における最新版

赤茄子ソースのペラオ飯

赤茄子ソースのペラオ飯(あかなすそーすのぺらおめし)は、明治36年(1903年)に出版された村井弦斎の小説『食道楽秋の巻』の附録に記載されている料理である。

米料理百種(西洋料理の部)

 西洋の人は平生食物問題を研究して新しい料理を拵える事に苦心していますから小麦を常食としているにもかかわらずお米の料理が四百何十種と出来ております。 お米を常食とする我邦の人はなおさらお米料理の研究を怠ってはなりますまい。 今ここへ西洋料理の中で日本人の口に合いそうなものを五十種ほど出しておきます。

第六 赤茄子ソースのペラオ飯

 赤茄子ソースのペラオ飯は大層結構なものですが先ずバター大匙一杯でメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためて牛か鳥のスープを一合と壜詰のトマトソースを二合即ち合せて三合の汁を注して塩胡椒で味をつけます。

補足資料

第一 ペラオ飯 と申すのは土耳古風の極く手軽なお料理で我邦の上中流社会にもこの頃大層流行します。 それは先ずお米を磨といでよく水気を切っておきます。 別にフライ鍋へ大匙一杯の上等なバターを溶かして右のお米一合ほどを入れてよく掻廻しながらお米の狐色になるまでいためます。 それを深いソース鍋へ移して三合のスープを注して塩を少し加えて最初は強い火で三十分間煮てその次は火をズット弱くして二十分間蒸らしておきます。 つまり五十分間で出来る訳わけです。 この御飯ばかりをお皿へ盛って出してもなかなか好い味ですがモー一層上等にしますと色々のソースを掛けて出します。

参考文献

  • 食道楽・秋の巻』:明治三十六年(附録:米料理百種・西洋料理の部・第六)