「てりかつ丼」の版間の差分

提供: Tomatopedia
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(同じ利用者による、間の38版が非表示)
1行目: 1行目:
 
__FORCETOC__
 
__FORCETOC__
[[File:Japanese Tomato Dishes - Teri Katsudon(Local Good Cheap of Toki, Gifu).png|thumb|right|200px|てりかつ丼(岐阜・土岐市)]]
+
[[File:Japanese Tomato Dishes - Teri Katsudon(Local Good Cheap of Toki, Gifu).png|thumb|right|250px|てりかつ丼(岐阜・土岐市)]]
 
'''てりかつ丼'''(Teri Katsudon)は、岐阜県土岐市で食べられている独自のカツ丼である。
 
'''てりかつ丼'''(Teri Katsudon)は、岐阜県土岐市で食べられている独自のカツ丼である。
  
 
== 発祥 ==
 
== 発祥 ==
[[File:The Birthplace of the Teri Katsudon - Family Restaurant Chichiya in Toki, Gifu, established in 1953.png|thumb|right|200px|てりかつ丼 発祥の店<br><small>ファミリーレストラン</small> ちちや]]
+
[[File:The Birthplace of the Teri Katsudon - Family Restaurant Chichiya in Toki, Gifu, established in 1953.png|thumb|right|200px|てりかつ丼 発祥の店『ちちや』]]
土岐市泉町にある1953年(昭和28年)創業の「ちちや」が発祥。
+
土岐市泉町にある1953年(昭和28年)創業の「ちゝや」(ちちや)が発祥。
 
現在は、ファミリーレストラン「ちちや」となっているが、一般的に連想するファミレスとは異なり、老舗食堂の雰囲気が残る町の食堂である。
 
現在は、ファミリーレストラン「ちちや」となっているが、一般的に連想するファミレスとは異なり、老舗食堂の雰囲気が残る町の食堂である。
ちちやの味から「てりかつ丼」を学んだ店や、ちちやで修行して独立した店もある。
+
ちちやから「てりかつ丼」の味を学んだ店や、ちちやで修行して独立した店もある。
  
 
ちちやのメニュー表では、てりかつ丼は、かつ丼(てり)・上かつ丼(てり)とし、オーソドックスな玉子とじカツ丼は、かつ丼(とじ)・上かつ丼(とじ)としている。
 
ちちやのメニュー表では、てりかつ丼は、かつ丼(てり)・上かつ丼(てり)とし、オーソドックスな玉子とじカツ丼は、かつ丼(とじ)・上かつ丼(とじ)としている。
  
 
== 特徴 ==
 
== 特徴 ==
てりかつ丼のソースは、餡のように照りのあるもので、ハヤシライスの素にケチャップソース・しょうゆなどを合わせて作られている。
+
てりかつ丼のソースは、餡のように照りのあるもので、[[ハヤシライス]]の素に[[トマトケチャップ|ケチャップソース]]・しょうゆなどを合わせて作られている。
色は茶褐色なデミグラスより赤みがかったもので、味はデミグラスのような洋風テイストが強いものではなく、トマトの酸味と和風テイストが感じられるものになっている。
+
色は茶褐色な[[デミグラス]]より赤みがかったもので、味はデミグラスが主体の洋風テイストが強いものではなく、[[トマト]]の酸味と和風テイストが感じられるものになっている。
 +
 
 +
デミグラスを使ったカツ丼は他の地域の食文化でも見られるが、それらとは異なる。
  
 
== 文化 ==
 
== 文化 ==
[[File:Teri Katsudon and Small Ramen set meal.png|thumb|right|200px|てりかつ丼と小ラーメンセット]]
+
[[File:Teri katsudon and Small Ramen set meals are Standard.png|thumb|right|200px|てりかつ丼と小ラーメンセット]]
てりかつ丼は、土岐市内の古い食堂などでは一般的なメニューであり、カツ丼は「てりかつ丼」のみを提供している店もある。
+
てりかつ丼は、土岐市内の古い食堂などでは一般的なメニューであり、丼類メニューの一つであるカツ丼は「てりかつ丼」のみを提供している店もある。
 
よって、土岐市を訪れた人の中にはカツ丼を注文し、出てきた「てりかつ丼」に驚く人もいる。
 
よって、土岐市を訪れた人の中にはカツ丼を注文し、出てきた「てりかつ丼」に驚く人もいる。
  
23行目: 25行目:
 
地元では「カツ丼 = てりかつ丼」であり、暗黙の了解である。
 
地元では「カツ丼 = てりかつ丼」であり、暗黙の了解である。
 
これは、常連客が主人に「いつもので」という古典的に描かれるシーンに通じる。
 
これは、常連客が主人に「いつもので」という古典的に描かれるシーンに通じる。
また、なじみのない人と察された場合、店員から「てり」なのか「とじ」なのかを聞き返されることもある。
+
また、なじみのない客と察された場合、店員から「てり」なのか「とじ」なのかを聞き返されることもある。
  
 
てりかつ丼を提供する食堂では、昔ながらのノスタルジックな中華そばも提供しているため、てりかつ丼と小ラーメンのセットも人気が高い。
 
てりかつ丼を提供する食堂では、昔ながらのノスタルジックな中華そばも提供しているため、てりかつ丼と小ラーメンのセットも人気が高い。
30行目: 32行目:
 
<gallery mode="packed">
 
<gallery mode="packed">
 
Image:Teri Katsudon - Asahiya Shokudo in Toki, Gifu, established in 1924.png|旭家食堂<br><small>(1924年・大正13年創業)</small>
 
Image:Teri Katsudon - Asahiya Shokudo in Toki, Gifu, established in 1924.png|旭家食堂<br><small>(1924年・大正13年創業)</small>
 +
Image:Teri Katsudon - Ajinoya in Toki, Gifu.png|お食事処 味乃家
 +
Image:Teri Katsudon - Chichiya's Takeout Teri Katsudon.png|テイクアウト弁当<br><small>(ちちや)</small>
 +
Image:Teri Katsudon - Aeon Style Store in Toki, Gifu.png|てりカツ丼弁当<br>(<small>土岐イオン・スタイルストア</small>)
 
</gallery>
 
</gallery>
 +
 
----
 
----
 
[[Category:トマト料理|て]]
 
[[Category:トマト料理|て]]

2022年10月21日 (金) 22:44時点における最新版

てりかつ丼(岐阜・土岐市)

てりかつ丼(Teri Katsudon)は、岐阜県土岐市で食べられている独自のカツ丼である。

発祥

てりかつ丼 発祥の店『ちちや』

土岐市泉町にある1953年(昭和28年)創業の「ちゝや」(ちちや)が発祥。 現在は、ファミリーレストラン「ちちや」となっているが、一般的に連想するファミレスとは異なり、老舗食堂の雰囲気が残る町の食堂である。 ちちやから「てりかつ丼」の味を学んだ店や、ちちやで修行して独立した店もある。

ちちやのメニュー表では、てりかつ丼は、かつ丼(てり)・上かつ丼(てり)とし、オーソドックスな玉子とじカツ丼は、かつ丼(とじ)・上かつ丼(とじ)としている。

特徴

てりかつ丼のソースは、餡のように照りのあるもので、ハヤシライスの素にケチャップソース・しょうゆなどを合わせて作られている。 色は茶褐色なデミグラスより赤みがかったもので、味はデミグラスが主体の洋風テイストが強いものではなく、トマトの酸味と和風テイストが感じられるものになっている。

デミグラスを使ったカツ丼は他の地域の食文化でも見られるが、それらとは異なる。

文化

てりかつ丼と小ラーメンセット

てりかつ丼は、土岐市内の古い食堂などでは一般的なメニューであり、丼類メニューの一つであるカツ丼は「てりかつ丼」のみを提供している店もある。 よって、土岐市を訪れた人の中にはカツ丼を注文し、出てきた「てりかつ丼」に驚く人もいる。

てりかつ丼の他、玉子とじカツ丼を用意している店でも、「カツ丼!」と注文した場合、てりかつ丼が出される。 地元では「カツ丼 = てりかつ丼」であり、暗黙の了解である。 これは、常連客が主人に「いつもので」という古典的に描かれるシーンに通じる。 また、なじみのない客と察された場合、店員から「てり」なのか「とじ」なのかを聞き返されることもある。

てりかつ丼を提供する食堂では、昔ながらのノスタルジックな中華そばも提供しているため、てりかつ丼と小ラーメンのセットも人気が高い。

ギャラリー