「うどんのトマト煮」の版間の差分

提供: Tomatopedia
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(同じ利用者による、間の7版が非表示)
1行目: 1行目:
 
__FORCETOC__
 
__FORCETOC__
 
[[File:Japanese Tomato Dishes - Udon no Tomato Ni.png|thumb|right|200px|うどんのトマト煮]]
 
[[File:Japanese Tomato Dishes - Udon no Tomato Ni.png|thumb|right|200px|うどんのトマト煮]]
'''うどんのトマト煮'''(うどんのとまとに)は、昭和4年(1929年)に婦人雑誌『[[主婦之友]]』12月号の附録「十錢以下で出來る西洋料理」に掲載された料理である。
+
'''うどんのトマト煮'''(うどんのとまとに)は、昭和4年(1929年)に婦人雑誌『[[主婦之友]]』12月号の「榮養料理號」に掲載された料理である。
 +
のち昭和7年7月號号の附録「お惣菜向きの洋食の作り方三百種」にも登場するがレシピが異なる。
  
 +
== 昭和4年 ==
 +
=== 材料 ===
 +
うどん五玉、棚葱一ニ個、バタ大匙三四杯、牛肉三十匁、トマトケチャップ、塩、胡椒、醤油。
 +
 +
=== 調理法 ===
 +
牛肉を細かく切って、塩、胡椒をふり、バタでこんがりといため、玉葱も同様細かく切つて、いためておきます。
 +
うどんは、うどん屋から茹で上げたのを買います。
 +
乾しうどんなら茹でてよく晒し、笊に揚げて、水を充分にきつたところで用います。
 +
これもバタで一寸いため、前の肉と玉葱も一緒に入れ、トマトケチャップを加へ、塩、胡椒と少量の醤油で、味加減をします。
 +
西洋料理に醤油は変だとおつしやるかも知れませんが、
 +
日本人の口には、やはり醤油に入つた方が、喜ばれるやうです。
 +
これはマカロニを使うべきところですが、うどんでも随分美味しく頂かれます。(富山先生)
 +
 +
== 昭和7年 ==
 +
=== 材料(三人前) ===
 +
干うどん一把、トマト三個、玉葱、大蒜極少量、盬、砂糖、バタまたは胡麻油等。
 +
 +
=== 作り方 ===
 +
干うどんでなく、うどん屋から茹でたのを取れば、なほ簡単です。
 +
 +
(1)干うどんは、二寸くらゐにぽきぽき折つて、熱湯で固目に茹で、笊に上げて水気をきります。
 +
 +
(2)玉葱と大蒜もあつたら少々、みじん切りにし、フライ鍋に入れ、バタなり、胡麻油でいためます。
 +
それに、トマトを入れ、いためながら潰し、盬、砂糖少し、あつたら味の素も入れて、味を調へ、どろつとするくらゐ煮詰めて、うどんを入れ、焦げつかぬやうに煮込みます。
 +
 +
==== 注意 ====
 +
うどんに、トマトの衣がかかつたといふ程度が美味しいのですから、トマトはかなり煮詰めてください。(古屋夫人)
  
 
== 監修 ==
 
== 監修 ==
*富山直子
+
*食餌療法研究所:富山直子(昭和4年)
 +
*古屋敏恵氏夫人:古屋幸江(昭和7年)
 +
 
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
*『主婦之友』:昭和四年十二月号・附録「十錢以下で出來る西洋料理」
+
*『主婦之友』:昭和四年十二月號‎ 「榮養料理號」(‎十錢以下で出來る西洋料理)
 +
*『主婦之友』:昭和七年七月號・附録「お惣菜向きの洋食の作り方三百種」
 
----
 
----
 
[[カテゴリ:日本の旧トマト料理|う]]
 
[[カテゴリ:日本の旧トマト料理|う]]
 
[[カテゴリ:昭和のトマト料理|う]]
 
[[カテゴリ:昭和のトマト料理|う]]
[[カテゴリ:主婦之友の料理|う]]
+
[[カテゴリ:主婦之友|う]]
[[カテゴリ:昭和04年12月號・十錢以下で出來る西洋料理|う]]
+
[[カテゴリ:昭和04年12月號|う]]
 +
[[カテゴリ:昭和07年07月號・お惣菜向きの洋食の作り方三百種|と]]

2022年5月11日 (水) 14:02時点における最新版

うどんのトマト煮

うどんのトマト煮(うどんのとまとに)は、昭和4年(1929年)に婦人雑誌『主婦之友』12月号の「榮養料理號」に掲載された料理である。 のち昭和7年7月號号の附録「お惣菜向きの洋食の作り方三百種」にも登場するがレシピが異なる。

昭和4年

材料

うどん五玉、棚葱一ニ個、バタ大匙三四杯、牛肉三十匁、トマトケチャップ、塩、胡椒、醤油。

調理法

牛肉を細かく切って、塩、胡椒をふり、バタでこんがりといため、玉葱も同様細かく切つて、いためておきます。 うどんは、うどん屋から茹で上げたのを買います。 乾しうどんなら茹でてよく晒し、笊に揚げて、水を充分にきつたところで用います。 これもバタで一寸いため、前の肉と玉葱も一緒に入れ、トマトケチャップを加へ、塩、胡椒と少量の醤油で、味加減をします。 西洋料理に醤油は変だとおつしやるかも知れませんが、 日本人の口には、やはり醤油に入つた方が、喜ばれるやうです。 これはマカロニを使うべきところですが、うどんでも随分美味しく頂かれます。(富山先生)

昭和7年

材料(三人前)

干うどん一把、トマト三個、玉葱、大蒜極少量、盬、砂糖、バタまたは胡麻油等。

作り方

干うどんでなく、うどん屋から茹でたのを取れば、なほ簡単です。

(1)干うどんは、二寸くらゐにぽきぽき折つて、熱湯で固目に茹で、笊に上げて水気をきります。

(2)玉葱と大蒜もあつたら少々、みじん切りにし、フライ鍋に入れ、バタなり、胡麻油でいためます。 それに、トマトを入れ、いためながら潰し、盬、砂糖少し、あつたら味の素も入れて、味を調へ、どろつとするくらゐ煮詰めて、うどんを入れ、焦げつかぬやうに煮込みます。

注意

うどんに、トマトの衣がかかつたといふ程度が美味しいのですから、トマトはかなり煮詰めてください。(古屋夫人)

監修

  • 食餌療法研究所:富山直子(昭和4年)
  • 古屋敏恵氏夫人:古屋幸江(昭和7年)

参考文献

  • 『主婦之友』:昭和四年十二月號‎ 「榮養料理號」(‎十錢以下で出來る西洋料理)
  • 『主婦之友』:昭和七年七月號・附録「お惣菜向きの洋食の作り方三百種」