ジョン・クック・ベネット
ジョン・クック・ベネット（John Cook Bennett/John C. Bennett：1771年3月9日 - 1849年10月5日）は、アメリカの医師, 博士。
一時はモルモン教（末日聖徒）運動の幹部として影響力を持ち、1840年代初頭にはイリノイ州ノーブーの市長やノーブー軍団の少将を務めました。
略歴
ジョン・クック・ベネットは1804年8月4日にマサチューセッツ州フェアヘブンで生まれた。Mary A. Barkerと結婚。オハイオ州で医師として働き、ウィロビー・メディカル・カレッジの設立に貢献した。
末日聖徒
ベネットが末日聖徒の運動に参加するきっかけとなったのは、何度か訪れた末日聖徒との出会いに感銘を受けたからである。ベネットは、イリノイ州ノーブーのジョセフ・スミスに手紙を書き、末日聖徒イエス・キリスト教会への参加を表明した。 そして1840年9月に洗礼を受けた。バプテスマを受ける前に、彼はノーブーで増えつつある末日聖徒に加わる意思を表明していた。妻のメアリー・バーカーとその子供たちは同行しなかった。
ベネットは、イリノイ州議会でのノーブー市憲章の可決に欠かせない存在であり、その条項は彼が作成したものだった。若き日のエイブラハム・リンカーンからは、モルモン教徒のためにロビー活動をしたことを褒められたこともあったという。
モルモンのために尽力したことと、ノーブーのマンション・ハウスに長く住んだことで、ベネットはスミスの信頼を得ることができました。スミスは、ベネットがノーブーでより大きな市民的、教会的責任を負うように推進しました。ベネットは大管長会の顧問、ノーブー市長、ノーブー軍団長、ノーブー大学の学長となった。
破門
ベネットは1842年5月11日、不倫の罪で教会から破門された。その後、不倫、同性愛、無許可の一夫多妻制などの噂が広まった。現代の資料によると、ベネットは医師としての信頼された立場を利用して、誘惑しようとした女性たちに「妊娠したら薬を投与して中絶させることができる」と言って不安を和らげたという。ベネットは市長在任中、市内の女性と私的な性的関係を持ったことがある。彼は女性たちに、自分が「霊的な妻」と呼んでいるその行為は、神とモルモン教の開祖で末日運動の創設者ジョセフ・スミスによって承認されており、スミスも同じようにしていると話しました。発覚した時、彼は自分の罪を内々に告白し、スミスは彼の姦淫に関与していないという宣誓書を作成し、それに基づいて懲戒処分を受けました。
功績
南北戦争で北軍の中隊を指揮するなど、ベネットの活動はモルモン教との関係に隠れてしまっている。1835年以来、ベネットはトマトの健康効果の初期の拡散者であった。麻酔薬としてのクロロホルム使用の先駆者でもあり、1848年に発表した。また、1849年にボストンで展示されたプリマス・ロック・ファウルをはじめとする数種類の鶏の品種改良にも取り組んだ。
1830年から1846年にかけて、ベネットは高等教育機関の設立に尽力し、その多くが医科大学であった。しかし、ベネットが「卒業証書を売る」という行為を行ったため、その成果は雲散霧消し、ベネットが関わった教育機関は1つしか残っていない。
ベネットは『History of the Saints』、『The Poultry Book』の2冊を含む、様々な活動に関する膨大な書簡や出版物を残した。
彼は、1868年にアイオワ州ポークシティで亡くなった。
ベネット博士とトマト
彼については『ケチャップを薬として売った男』など賛否両論ありますが、トマトの歴史を彩った人物であることに違いはありません。
1800年代、アメリカではケチャップは薬として販売されました。
ベネットは、トマトの研究を行った結果、トマトが下痢、コレラ、黄疸、消化不良、リウマチなどのいくつかの病気を治すことができると主張しました。ベネットは、果物の癒しの特性から健康を得るために、トマトをソースで調理するよう人々に勧めました。彼の研究は、すべての主要なアメリカの新聞で広く公表されました。
1830年代の起業家であるアレクサンダー・マイルズは、ベネットのトマトに関する研究を知りました。当時、マイルズは「アメリカン・ハイジーン・ピル」と呼ばれる特許薬を販売していました。ベネットとマイルズが手を結んだ時、ピルは「トマト抽出物」に変更されました。この事はトマトの大流行と共に国を席巻しました。マイルズは、液体とピルの両方の形で販売されたトマトの抽出物を大々的に宣伝しました。ベネットの研究に伴い、あらゆる新聞での大量の誇大広告は、全国で「トマト抽出物」の人気を後押ししました。