グリーンタートルスープ
グリーンタートルスープ(Green Turtle Soup)は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ハドソン郡に位置するホーボーケンで創設された社交クラブ「ホーボーケン・タートル・クラブ」のメンバーらで食されていたウミガメ料理である。
ホーボーケン・タートル・クラブ
1796年、ニュージャージー州で政治家や文学者などから成る会員制の美食クラブ「ホーボーケン・タートル・クラブ」がジョン・スティーブンス大佐(Col. John Stevens, III:1749年 - 1838年3月6日)によって創設された。 このクラブは米国最古の社交クラブであり、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントン、第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン、アメリカ合衆国建国の父の一人であるアレクサンダー・ハミルトン、ジョン・ジェイ、ベンジャミン・フランクリン、他にアレクサンダー・ハミルトンとの決闘で有名なアーロン・バーなど錚々たるメンバーであった。 モットーは「Dum vivimus vivamus」(私たちが生きている間は、めいっぱい生きよう)。 クラブの規則によれば、すべてのメンバーは食事の前に食事の準備に協力する義務があった。
同クラブは19世紀後半にホーボーケンからニューヨークに移転し、1930年代後半までに解散したが、現在でもニューヨークにはアメリカ最古の社交クラブに敬意を表して「HTC」を掲げたレストランがいくつかある。
秘密のレシピ
19世紀末、ジョン・ターベルがウミガメのスープの調理を担当した。 彼のウミガメのスープは絶賛され、フランスのラファイエット侯爵がアメリカへ来日した際に依頼するほどであった。 ターベルは記者に秘密を明かし、以下を語った。
“ これは最高のカメのスープだが、カメはあまり入っていないんだ。もし1,500匹のカメが6匹のカメよりも美味しいスープになるなら、1,500匹を使うだろう。しかし、そうはならない。とても濃厚で誰もカップ一杯も食べられないだろう。 ”
彼のレシピは、カメ肉の他、ジャガイモ、カブ、キャベツ、ラディッシュ、エンドウ豆、ビート、トマト、キュウリ、カリフラワーといった野菜で構成されていた。