レッド・ホット・ラヴァ・スープ
レッド・ホット・ラヴァ・スープ(Red Hot Lava Soup)は、アイスランドの最南端に位置するヴィーク村(ヴィーク・イ・ミールダル:Vík í Mýrdal)のレストランで提供されているスープである。 料理名は “ 赤く熱い溶岩 ” を意味する。
特徴
このスープは、アイスランドの火山をイメージした料理である。 器となる黒いパンは溶岩が地上で冷え固まった岩石(火成岩:かせいがん)、パンの中に注がれた真っ赤なスープは地上から噴出する高熱で流動性のある溶岩を表している。
唐辛子を利かせたスパイシーな味で、他にトマト、タマネギ、ローリエ、赤ワイン、プライムビーフ、黒インゲン、赤レンズ豆などで構成されいるため、液状のスープというよりは粘性のあるシチューである。 パンの上面をカットして蓋とし、中身を刳りぬいて器状にしたものにスープを注ぎ、再び蓋をして、パンの原型で供卓される。 辛味を調整できるように、アイスランドのヨーグルト(スキル:Skyr)と別途で自由に味わえる刳りぬいたパンの内部が添えられる。
- プライムビーフは米国における牛肉の格付けで最高ランクのもの。
- スキルはアイスランドの代表的なヨーグルトでギリシャヨーグルトのように粘性がある。スープやシチューに乳製品(ヨーグルト・サワークリーム)を添えるのはボルシチなどにも見られる。
アイスランドと火山
アイスランド南西部に位置するレイキャネース半島を占める行政地区であるスズルネス(アイスランド語:Suðurnes/英語:Southern Peninsula)の「ファグラダルスフィヤル」(Fagradalsfjall)は世界有数の活火山地帯として知られている。
ファグラダルスフィヤルは、スヴァルツェンギ(Svartsengi)火山地域とクリースヴィーク(Krýsuvík)火山地域の間に存在し、幅5キロ、長さ16キロにおよぶ広範囲な火山地帯の名称である。 アイスランドでは、これらの火山活動を利用した地熱発電を行っている。 そのエネルギーを再利用した世界最大の露店温泉「ブルーラグーン」、自然観測では極地で発生する「オーロラ」などが主な観光となっているが、他に「火山ウォッチング」もその一つとなっている。 アイスランドでは火山観測は危険性を伴うため、観光として決して推奨していないが、大地の躍動を間近で一目見ようと訪れる人々やハイキングツアーは後を絶たない。
ギャラリー
- Iceland -(Bláa Lónið)Blue Lagoon.png
ブルーラグーン
- Iceland - Fagradalsfjall Volcano.png
ファグラダルスフィヤルの溶岩原
- Iceland -(Eldfjallaskoðun)Volcano & Lava Viewing.png
火山ウォッチング
関連項目
- ソパ・デ・マリスコ・ノ・パォン:ポルトガル(アゾレス諸島)