アマトリチャーナソース
アマトリチャーナ(イタリア語: L'amatriciana)は、パスタの味付けに使われるイタリアのソースで、その名前はアブルッツォ州に近いラツィオ州の小さな町アマトリーチェに由来する。
歴史
アマトリチャーナソースは、夏の間、乳製品(特にチーズ)や羊や豚の肉を売るためにローマに移動することが多かったアマトリーチェの羊飼いたちが取り入れたもので、ローマ人にはとても喜ばれている。
アマトリチャーナの祖先はサルサ・グリシアで、その名前は仮にアマトリーチェから数キロ離れたグリシアノという村に由来していると考えられている。
伝統
アマトリチャーナソースは、グアンチャーレ(豚頬肉の塩漬け)を辛口の白ワインでソテーし、トマトと羊の生チーズを加えたものである。
このソースでブカティーニやマカロニを調理するのが習慣となっているが、アマトリーチェ市は伝統レシピを守るためにスパゲッティを主に使用することを守っている。
アマトリーチェでは玉ネギは使われてないが、古典的なローマ料理のレシピには玉ネギが出てくる。
古くからのレシピでは食用油の記載はなく、むしろグアンチャーレの脂肪、またはラードの使用も確認されている。
一般的にはエキストラバージンオリーブオイルを主に使用している。
また、グアンチャーレを入れる前に、オリーブオイルでニンニクをソテーして香りづけをしたり、チーズにはペコリーノ・ロマーノかアマトリーチェのペコリーノ(モンティ・シビリニやモンティ・デッラ・ラガ産)どちらかを使用することもあり、ブラックペッパーや唐辛子を加えるのも一般的である。
地域性
イタリア中部ではトマトを使わないグリシアが今でも作られてるが、イタリア全土でよく知られているのはトマトを使ったアマトリチャーナで、各地に知られ食べられている。
他の種類のドライパスタ(特にリガトーニ)も使用され、生パスタは基本的に使われない。
アマトリーチェではスパゲッティを使って調理されるが、ローマではブカティーニを使うのが極めて一般的になり、現在では主流となっている。