ポークチャップ

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ポークチャップ

ポークチャップ(Pork Chap)

歴史

明治末期の人気西洋料理店「萬國チャップ」の名物料理に「ポークチャップ」があったとされるがレシピはなく詳しい資料もない。

文献

異国食餌抄

大正、昭和期の小説家、歌人である岡本かの子(1889年・明治22年3月1日 - 1939年・昭和14年2月18日)の『岡本かの子全集 第十一卷』(昭和23年1月1日・実業之日本社より発行)の『異国食餌抄』(いこくしょくじしょう)にポークチャップが登場する。 岡本かの子は1929年(昭和4年)年12月にヨーロッパに外遊し、パリ、ロンドン、ベルリンを経てアメリカ経由で1932年(昭和7年)に帰国している。

“ 日本に始めて渡来した西洋料理がポークカツレツ――通称トンカツであったかどうかは知らないが、西洋にいても日本人はよくこのトンカツを食べたがる。

ところがこのトンカツなるものが西洋の何処どこへ行っても一向いっこう見当みあたらないので失望する人が多い。 イギリスのレストラントへ行ってメニュウを探して見るとポークカツレツというのがあるから、喜んで注文するとそれはわれわれの予期するカツレツではなくて日本の所謂ポークチャップであった。 ”

『異国食餌抄』岡本かの子

古川ロッパ昭和日記

1930年代の代表的な喜劇俳優である古川ロッパ(1903年・明治36年8月13日 - 1961年・昭和36年1月16日)が1934年(昭和9年)から死の直前の1960年12月25日まで記した日記『古川ロッパ昭和日記』(1987年昭和62年・晶文社より発行)にはポークチャップが頻繁に登場する。

“ 十二時にニューグランドへ行くと東宝映画連も時間はまことに守らない。

先へ食事しちまふ、トマトクリームスープにポークチャップ。 皆漸く来り、「子供の大将」の台本、一と通り読む。 ”

『古川ロッパ昭和日記』古川ロッパ

地域性

北海道

洞爺湖町

虻田郡洞爺湖町(とうやこちょう)にある1946年(昭和21年)創業の老舗「レストラン望羊蹄」のポークチャップが名物。 創業以来、留寿都(るすつ)産の豚肉を使用し特製のソースで仕上げている。

旭川市

旭川市にある1949年(昭和24年)創業の老舗「食事の店 自由軒」では「肉ライス」が名物。 肉ライスとは、ご飯と味噌汁、お新香、ポークチャップのいわゆるポークチャップ定食のことである。 2016年1月1日に放送されたTV番組「孤独のグルメお正月スペシャル~真冬の北海道・旭川出張編」では主人公の井之頭五郎(俳優:松重豊)が自由軒を訪れている。

旭川市永山駅前にある1973年(昭和48年)創業の老舗「とんかつの店 うえすぎ」のポークチャップが名物。 2017年3月に店主が他界してから女将が切り盛りしている。 店内も御献立(メニュー表)も変わらず、ポークチャップ(皿に盛られたライスとミニサラダ付き)が一番最初に記載されている。 最大の特徴は鉄板に乗せられたポークチャップが炎に包まれてソースが煮えたぎるフランベ状態で提供されることである。

滝川市

滝川市にある1953年(昭和28年)創業の老舗「食堂 高田屋」の二代目現店主が考案した「チャップ丼」が名物。 チャップ丼とは、ご飯にポークチャップをのせた丼物(味噌汁、お新香付き)のことである。 現在では高田屋以外にも「チャップ丼」を提供する店があり、町を代表する味となっている。

別海町

野付郡別海町(べつかいちょう)にある1977年(昭和52年)創業のドライブイン「ポークチャップの店 ロマン」のポークチャップが名物。 超厚切りの豚肉を230度のオーブンで約40分かけて焼き上げ、特製のケチャップソースで仕上げている。

砂川市

砂川市(すながわし)では、特産のトマト・玉ねぎ・豚肉を使ったご当地グルメとして「砂川ポークチャップ」を市内の約20店舗で提供している。

関連項目