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2023年8月28日 (月) 18:27時点における版
アローシュ・デ・ポルヴォ(Arroz de Polvo)は、ポルトガル発祥の伝統的なタコ料理および米料理である。
概略
アローシュ・デ・ポルヴォは、直訳で “ タコ飯 ” の意味である。 ポルトガル国内において、タコ料理は美食として高く評価されている。 その一つであるアローシュ・デ・ポルヴォはメインディッシュとして祭りや特別な行事で非常に人気の高い料理であり、結婚式、洗礼式、クリスマス、その他の祝いの席でも供される。 また、シンプルな材料と比較的簡単な調理で作れることでも人気が高く、家庭や個人の好みによって手軽にアレンジされて広く食されている料理である。 好みに応じて白ワインまたは赤ワインと合わせて楽しめる。
起源
アローシュ・デ・ポルヴォの起源は、ポルトガルの漁師が食事の主な材料としてタコを使い始めた古代にさかのぼるとされる。 今日のアローシュ・デ・ポルヴォは特にタコが豊富に獲れるポルトガル最南端の沿岸地域であるアルガルヴェ地方のファーロ県タヴィラに位置するサンタ・ルジア地区のレシピに由来すると云われている。 漁師町のサンタ・ルジアは「タコの首都」(Capital do Polvo)の名でも知られ、タコのモニュメントや記念碑もある。
また、この料理の特徴であるトマトは、16世紀末に中南米からスペインのセビリア港を経由してヨーロッパに伝来し、同時にポルトガル料理にも急速に取り入れられていった。 現在、ポルトガルはヨーロッパ第3位のトマト生産国であり、アルガルヴェ地方は国内でも代表的な生産地の一つである。
ポルトガルの米食文化
基本構成
基本的な材料には、タコ、米、玉ねぎ、にんにく、トマト、オリーブオイル、白ワイン、魚のだし、パプリカ、月桂樹の葉、パセリ、塩が含まれる。
赤ワインを使うものは、アローシュ・デ・ポルヴォ・コン・ヴィニョ・ティント(Arroz de Polvo com Vinho Tinto)と呼ばれる。
調理
下準備
- まず、タコを洗い、細かく切る。
- 次に、玉ねぎ、にんにく、トマト、オリーブオイルで柔らかくなるまで炒める。
- その後、白ワインを加えて、魚のだしを少しずつ加えて味を調える。
炊飯
- タコとだし汁に米を加え、米が柔らかくなり水分をすべて吸収するまで弱火で煮る。
- 炊飯中は、お米が鍋底にくっつかないように時々かき混ぜることが大切である。
バリエーション
以下は、一般的なものである。 加えられる魚介類が複数の場合はアローシュ・デ・ポルヴォ・コン・マリスコス(Arroz de Polvo com Mariscos)と呼ばれる場合もある。
- アローシュ・デ・ポルヴォ・コン・カマラオン(Arroz de Polvo com Camarão):エビ入り
- アローシュ・デ・ポルヴォ・コン・アマイジョア(Arroz de Polvo com Amêijoa):アサリ入り
- アローシュ・デ・ポルヴォ・コン・リングヴェイラオン(Arroz de Polvo com Lingueirão):マテガイ入り
- アローシュ・デ・ポルヴォ・コン・マリスコス(Arroz de Polvo com Mariscos):
- Portuguese Tomato Dishes - Arroz de Polvo com Mariscos.png
「魚介類入り」
(Arroz de Polvo com Lingueirão)