「徳用料理(食道楽)」の版間の差分

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[[File:Japanese Tomato Dishes - Akanasu Jam.png|thumb|right|200px|徳用料理]]
 
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'''徳用料理'''(とくようりょうり)は、明治36年(1903年)に出版された[[村井弦斎]]の小説『[[食道楽]]・[[食道楽・夏の巻|夏の巻]]』で[[トマト|赤茄子]]が登場する項である。
 
'''徳用料理'''(とくようりょうり)は、明治36年(1903年)に出版された[[村井弦斎]]の小説『[[食道楽]]・[[食道楽・夏の巻|夏の巻]]』で[[トマト|赤茄子]]が登場する項である。
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== 註譯 ==
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○イチボよりも一層廉價なるはブリスケと云う肉にて一斤十八銭なり、それをイチボ同様に料理しても味良し。
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○サラダに使ふソースはマイナイスソースの代りに手輕なフランチソースを用ゐても宜し、それは鹽を小匙に輕く一杯、砂糖を小匙半杯、胡椒少しと此れ三品を鉢へ入れて大匙一杯のサラダ油を加へてよく氣長に釋き混ぜ洋酢を大匙半杯へよく〱混ぜる、丁寧にせざれば油と酢がよく混ぜす、斯くして復たサラダ油と酢を二杯混ぜて野菜と和へてよし、野菜には赤茄子の外に湯煮たるジャガ芋人参隠元生の林檎生の胡瓜等の細かく切りたるものを用ゐてよし。
  
 
== 第百七十五 徳用料理 ==
 
== 第百七十五 徳用料理 ==

2022年5月7日 (土) 11:34時点における版

徳用料理

徳用料理(とくようりょうり)は、明治36年(1903年)に出版された村井弦斎の小説『食道楽夏の巻』で赤茄子が登場する項である。

註譯

○イチボよりも一層廉價なるはブリスケと云う肉にて一斤十八銭なり、それをイチボ同様に料理しても味良し。

○サラダに使ふソースはマイナイスソースの代りに手輕なフランチソースを用ゐても宜し、それは鹽を小匙に輕く一杯、砂糖を小匙半杯、胡椒少しと此れ三品を鉢へ入れて大匙一杯のサラダ油を加へてよく氣長に釋き混ぜ洋酢を大匙半杯へよく〱混ぜる、丁寧にせざれば油と酢がよく混ぜす、斯くして復たサラダ油と酢を二杯混ぜて野菜と和へてよし、野菜には赤茄子の外に湯煮たるジャガ芋人参隠元生の林檎生の胡瓜等の細かく切りたるものを用ゐてよし。

第百七十五 徳用料理


『食道楽』夏の巻・第百七十五

参考文献