「フィヤトラグラッサミョーク」の版間の差分
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== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||
*『女子と台所仕事』:初版・1965年~1967年(アイスランド国営学校書籍出版会社) | *『女子と台所仕事』:初版・1965年~1967年(アイスランド国営学校書籍出版会社) |
2024年7月9日 (火) 03:35時点における版
フィヤトラグラッサミョーク(アイスランド語:Fjallagrasamjólk)は、アイスランドに自生する地衣類をミルクで煮た伝統料理である。
概要
アイスランド語で、フィヤトラ(Fjalla)は “ 山 ” 、グラッサ(Grasa)は “ 草 ”、ミョーク(Mjólk)は “ ミルク ”を意味する。 いわば、山草(Fjallagrasa)をミルクで調理したものである。
この山草は、地衣類であるウメノキゴケ科エイランタイ属のエイランタイ(学名:Cetraria islandica)を指し、アイスランド語で、フィヤトラグロス(Fjallagrös)と呼ばれる。 欧州医薬品庁(EMA)の植物性医薬品委員会(HMPC)は、一時的な食欲不振の改善、口や喉の炎症やそれに伴う空咳の治療、鎮静剤としての効果を認定している。
作り方
レシピは、1965年にアイスランドの国営学校書籍出版会社より出版された『女子と台所仕事』を参考とした。 本書は小中学生向けの家庭科的な教科書である。 活字だけではなく、フリーハンドで描かれた漫画調のコマやイラストを含むため、大変読みやすいものとなっている。 1967年に『若者と台所仕事』へと改められ、男子にも取り入れられた。 アイスランドの年配者の間では広く知られている懐かしい教科書である。 今日では、当時を知らない世代の人々にとって、興味をそそる書籍として度々伝説的に取り上げられ、伝統を知る上での貴重な古書となっている。
アイスランドでは “ 本がないより、靴がないほうが良い ” という、ことわざが広く知られているほど、人々の趣味には読書があり、そのための図書館が国内に数多く設けられている。 本書にいたっては、古本のように流出するのは稀で、世代を超えて家庭の教育書、バイブルとして受け継がれている。 2013年に開催された学校料理コンテストで優勝に輝いた女生徒たちは『若者と台所仕事』を持ちながら受賞式に出席した。
材料
- 牛乳:3/4リットル
- エイランタイ: こぶし1(注釈※握りこぶし位の量)
- ブラウンシュガー:大さじ1~2
- 塩:小さじ1/2
調理
- 牛乳を加熱します。
- ハーブをきれいにしてよく洗い、沸騰した牛乳に入れます。
- 2~3分間調理します。
※この料理のレシピの多くは、エイランタイが主原料として取り扱われるが、実際は近縁種や他の地衣類も同じように用いられる。
ギャラリー
関連項目
参考文献
- 『女子と台所仕事』:初版・1965年~1967年(アイスランド国営学校書籍出版会社)
- 『若者と台所仕事』:再版・1967年~1981年(アイスランド国営学校書籍出版会社)