「ベルギーの淡水魚介類一覧」の版間の差分
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2023年6月30日 (金) 06:53時点における版
※ただし、汚染物質を蓄積する可能性があるため、捕獲した個体が生息している水質を確認することが重要である。
淡水魚
ウナギ
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
アンギーユ (Anguille) |
ヨーロッパウナギ (Anguilla anguilla) |
ウナギは日本と同様にヨーロッパ全体でも非常に人気が高い。ベルギーではアンギーユ・オ・ヴェールが有名。 |
コイ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
カルプ (Carpe) |
コイ (Cyprinus carpio) |
体長は40~60cm、または1メートル以上にも達する大型魚。古くはベルギーの伝統料理「ワーテルゾーイ」に使われていた。 | |
155px | アルバーン (Ablette) |
ギンヒラウオ (Alburnus alburnus) |
体長は10~15cm。上質な白身でフライは非常に人気が高い。アルバーンを調理する最も一般的な方法であり、釣り人の間では通称、唐揚げを意味する「フリチュール」(friture)と呼ばれる。 |
バボー (Barbeau) |
バーベル (Barbus barbus) |
体長は20~60cm。肉は淡泊な白身で骨が多いことから、それほど人気は高くない。古くはベルギーの伝統料理「ワーテルゾーイ」に使われていた。 | |
ブヴィエール (Bouvière) |
ヨーロッパタナゴ (Rhodeus amarus) |
体長は5~6cm。肉は白身。日本ではタナゴを使った料理は地域によって伝統的に親しまれている。 | |
(Blike) |
ホワイトブリーム (Blicca bjoerkna) |
体長は約20cm。その白身の美味しさから通の釣り師が狙う知る人ぞ知る魚である。ほとんどの釣り人は大型で近縁種のブリームを狙う。 | |
(Brème) |
ブリーム (Abramis brama) |
体長は30~50cm。白身の美味しさと料理の多様性から高く評価されている。 | |
カラシン (Carassin) |
ヨーロッパブナ (Carassius carassius) |
体長は15~25cm。肉が硬めで骨が多いことから、コイやマスなどの淡水魚に比べてあまり評価されない。日本ではフナを使った料理は地域によって伝統的に親しまれている。 | |
155px | (Chevaine) |
チャブ (Squalius cephalus) |
体長は30~45cm。肉は淡泊な白身で骨が多いことから、それほど人気は高くない。 |
(Gardon) |
ローチ (Rutilus rutilus) |
体長は10~30cm。白身の魚で現地の釣り人には生食、他にはフライ、グリル、スープなど、さまざまな方法で食べられている。ただし、汚染物質を体内に蓄積する魚であるため水質が重要。 | |
(Ide mélanote) |
(Leuciscus idus) |
体長は30~50cm。釣り上げるのは容易ではなく、その好戦性と白身の肉の美味しさから釣り人たちに高く評価されている。 | |
(Rotengle) |
ラッド (Scardinius erythrophthalmus) |
体長は15~30cm。食用だが他のコイ科の魚ほど珍重されていない。一般的にはローチと同じ方法で調理される。 | |
タンシュ (Tanche) |
テンチ (Scardinius erythrophthalmus) |
体長は20~30cm。古くはベルギーの伝統料理「ワーテルゾーイ」に使われていた。 | |
(Spirlin) |
シュナイダー (Alburnoides bipunctatus) |
体長は10~12cm。 | |
(Aspe) |
アスプ (Leuciscus aspius) |
体長は1.2m。東ヨーロッパに生息する。身は美味しく低脂肪で寄生虫の心配がないため刺身や塩漬けにできる。フライや燻製にも最適である。 | |
(Vairon) |
ヒメハヤ (Phoxinus phoxinus) |
体長は10cm未満。フライやオムレツに入れて調理される。ハヤは日本でも釣り人の間で伝統的に食べられている。 | |
(Vandoise) |
ヨーロッパウグイ (Leuciscus leuciscus) |
体長は15~25cm。釣り人にとって好戦性と料理の満足感で人気が高い。白身の繊細な肉質と旨みで知られる。日本でもウグイを使った料理は地域によって伝統的に親しまれている。 |
ウグイ亜科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Hotu) |
オオバナウグイ (Chondrostoma nasus) |
体長は20~40cm。淡白で柔らかい白身で比較的美味しいとされているが、無数の小さな骨が含まれる。 | |
(Able de Heckel) |
(Leucaspius delineatus) |
体長は4~6cm。フライにして食べられている。 |
カマツカ亜科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
グージョン (Goujon) |
ヨーロッパカマツカ (Gobio gobio) |
体長は10cm。繊細な白身で、地域によってはフライやオムレツにするのが人気である。カマツカは日本でも食べられているが、特に天ぷらが美味で知られる。 |
パーチ科(スズキ目)
ニシン科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
155px | (Alose feinte) |
ニシンダマシ (Alosa fallax) |
体長は70cmにもなる大型魚。白身は繊細な風味としっかりとした食感で知られており、食用に最適な魚となっている。 |
155px | (Alose vraie) |
アリスシャッド (Alosa alosa) |
体長は30~40cm。白身は柔らかな肉質と旨味が高く評価されており、さまざまな調理に適している。 |
カジカ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
シャボー・コミュヌ (Chabot commun) |
ヨーロッパカジカ (Cottus gobio) |
体長は10~15cm。身が少ないため商業的に漁獲されていない。 |
トゲウオ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Épinoche) |
イトヨ (Gasterosteus aculeatus) |
体長は4~8cm。釣り人の間では唐揚げで食べられている。日本では地域によって唐揚げや天ぷら、粕煮にして伝統的に食べられている。 | |
(Epinochette) |
イバラトミヨ (Pungitius pungitius) |
体長は5~10cm。イトヨの近縁種であるため、同じ調理法で食用は可能。 |
カワメンタイ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ロット (Lotte) |
カワメンタイ (Lota lota) |
体長は25~50cm。引き締まった白身が高く評価されている。 |
ドジョウ科
ヤツメウナギ科
カワカマス科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ブロシェ (Brochet) |
ノーザンパイク (Northern Pike) |
体長は50cm。和名はキタカワカマス。釣り人のみならず、身の美味しさから食通にも人気が高い。古くはベルギーの伝統料理「ワーテルゾーイ」に使われていた。 |
ナマズ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
シリュール・グラヌ (Silure glane) |
ヨーロッパオオナマズ (Silurus glanis) |
体長は1~2メートル。または3メートルにも達する大型魚。身は引き締まっていて美味しいため人気がある。日本でもナマズ料理の店や地域によって伝統的に食べられている。 |
サケ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ボンデュエール (Bondelle) |
ハンティング (Coregonus oxyrhynchus) |
体長は50cm。 | |
コルゴーネ・ラヴァレ (Corégone lavaret) |
ヨーロッパホワイトフィッシュ (Coregonus lavaretus) |
体長は25~45cm。 | |
(Corégone peled) |
ペレッド (Coregonus peled) |
日本の福島で養殖されている「アイヅユキマス」は同種である。 | |
トリュイット・アルコンスィエル (Truite arc-en-ciel) |
ニジマス (Oncorhynchus mykiss) |
体長は60cm。 | |
ユション (Huchon) |
ドナウイトウ (Hucho hucho) |
体長は80~100cm。 | |
155px | オンブル・シュバリエ (Omble chevalier) |
ホッキョクイワナ (Salvelinus alpinus) |
体長は8cm~40cm。 |
オンブル・ドゥ・フォンテーヌ (Omble de fontaine) |
カワマス (Salvelinus fontinalis) |
体長は20~40cm。北アメリカ原産 | |
オンブル・コミュヌ (Ombre commun) |
カワヒメマス (Thymallus thymallus) |
体長は25~40cm。 | |
ソモン・アトランティク (Saumon Atlantique) |
タイセイヨウサケ (Salmo salar) |
体長は50~70cm。 | |
トリュイット・ファリオ (Truite fario) |
ブラウントラウト (Salmo trutta) |
体長は約1メートル。 |
チョウザメ科
河口魚
キュウリウオ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
エペルラン・ウロペアン (Eperlan européen) |
ヨーロッパワカサギ (Osmerus eperlanus) |
体長は15~18cm。 |
ボラ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ミュレポール (Mulet porc) |
シンリップマレット (Chelon ramada) |
体長は35cm。ボラの魚卵を加工したイタリアのボッタルガ、日本ではカラスミが有名。 |
カレイ科
トウゴロウイワシ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ジョエル (Joël) |
ビッグスケール・サンド・スメルト (Atherina boyeri) |
体長は20cm。 |
淡水甲殻類
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
エクルヴィス・ア・パット・ルージュ (Écrevisse à pattes rouges) |
ヨーロッパザリガニ (Astacus astacus) |
高級食材「エクルヴィス」の名で知られるヨーロッパザリガニは、ベルギーの在来種でもある。生息環境および水質の悪化により減少し、ヨーロッパ全域で絶滅が危惧されている。 |
淡水貝
二枚貝
巻貝
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Viviparidae) |
タニシ科 (Viviparidae) |
タニシは人間の食料源としてローマ時代からヨーロッパで養殖が行われた記録がある。日本でもタニシ料理は地域によって伝統的に食べられている。※ベルギーでは一般的に食用とされていない。 |
外来種
淡水魚
コイ科
サンフィッシュ科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
155px | (Achigan à grande bouche) |
オオクチバス (Micropterus salmoide) |
体長は30~40cm。繊細で美味しい身として珍重されている。もともと北米原産の魚だが日本も含め世界各国に導入されて繁殖している。ベルギーでは有害種(特定外来生物)とはされていない。 |
ウンブラ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ポワソン・シヤン (Poisson-chien) |
ヨーロッパマッドミノー (Umbra krameri) |
体長は13㎝。 |
ハゼ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
グージョン・デミルーン (Gobie demi-lune) |
ウエスタン・チューベノーズ・ゴビ― (Proterorhinus semilunaris) |
甲殻類
貝類
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Corbicula) |
タイワンシジミ (Corbicula fluminea) |
フランス、ベルギーで繁殖している。シジミはアジアで広く食用とされており、日本では別の種を使ったシジミ汁が一般的である。タイワンシジミも食用可能だが、ベルギーでは食用とされていない。 |
カメ類
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Trionyx de Chine) |
チュウゴクスッポン (Eriocheir sinensis) |
フランスでは「侵略的外来種」となっている。ベルギーでも繁殖する(既にしている)可能性が十分にある。スッポンは古くから広く食用とされており、日本料理では「まる鍋」などが有名である。 |
侵略的外来種
淡水魚
コイ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Pseudorasbora) |
モツゴ (Pseudorasbora parva) |
日本では地域によって伝統的に食べられている。 |
ハゼ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ゴビー・ア・タシュ・ノワール (Gobie à taches noires) |
ラウンドゴビー (Neogobius melanostomus) |
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ゴビー・デ・サーブル (Gobie des sables) |
サンドゴビー (Pomatoschistus minutus) |
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ゴビー・タシュテ (Gobie tacheté) |
マハゼ (Pomatoschistus microps) |
ドンコ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
グージョン・ドゥ・ラムール (Goujon de l'Amour) |
マンシュウドンコ (Perccottus glenii) |
サンフィッシュ科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Perche soleil) |
パンプキンシード (Lepomis gibbosus) |
体長は10~15cm。北米から多くの国に導入された魚で日本で特定外来生物に指定されている「ブルーギル」の近縁種である。身は淡泊で無数の小さな骨が含まれるため珍重されていない。 |
カワスズメ科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ティラピア・デュ・ニル (Tilapia du Nil) |
ナイルティラピア (Oreochromis niloticus) |
体長は5cm~50cm。世界中に導入された魚の一つで多くの国で食用とされている。日本では過去に安価な寿司屋の鯛の代用魚として利用されていた。現在では「いずみ鯛」として流通している。 |
アメリカナマズ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Poisson-chat) |
ブラック・ブルヘッド (Ameiurus melas) |
体長は15~36cm。アメリカ原産で1871年にフランスへ導入され、ヨーロッパで繁殖した。他のナマズ同様に食用可能である。2022年以降、欧州連合(EU)の侵略的外来種に指定されている。 |