「バンバンジー」の版間の差分

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日本のバンバンジーは、彩も美しく、子供から大人まで楽しめる家庭料理として中華の枠を超えて定着しています。
 
日本のバンバンジーは、彩も美しく、子供から大人まで楽しめる家庭料理として中華の枠を超えて定着しています。
  
※陳建民の継承者で息子である陳建一のレシピでも[[トマト]]が使われる。
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※陳建民の継承者で息子である陳建一のレシピでも[[トマト]]が使われている。
  
 
== 中国のバンバンジー ==
 
== 中国のバンバンジー ==

2022年2月17日 (木) 06:15時点における版

日本の棒棒鶏(日式棒棒鸡)

バンバンジー(簡体字:棒棒鸡/繁体字: 棒棒鷄/英:Bon Bon Chicken)は、中国・四川省を起源とする料理である。 日本のバンバンジーは、漢字の場合「棒棒鶏」「棒々鶏」と表記されるが、中国本来の「棒棒鸡」とは異なる。

日本のバンバンジー

ファイル:Chinese Cuisine - Yodare Dori from Kobe China Town, Japan.png
『よだれ鶏』南京町中華街
(兵庫・神戸市)

日本のバンバンジー(棒棒鶏)は、中国の人々からはエビチリと同様に日本でアレンジされた中華料理の一つとして知られている。 中国の棒棒鸡と同じ冷菜(冷製料理)だが「日式棒棒鸡」とも呼ばれ、鶏料理というよりはサラダとして認識されている。 また、日本においてもバンバンジーサラダと呼ばれることがある。 近年、日本では「よだれ鶏」の名で知られるようになった四川料理「口水鸡」(コウシェイヂィ)も一般向けに多少はアレンジされているが、こちらの方が本来の棒棒鸡に近い。

起源

日本の棒棒鶏は、昭和20年代後半(1950年~1954年)に日本で棒々鶏を提供しようとした際、本場の調味料が手に入りにくかった事と、日本人向けに辛味を抑えた味付けにした事がはじまりとされ、中華の鉄人で知られる陳健一の父で、四川料理を日本に広めた第一人者である陳建民がレシピを紹介して広まったと言われている。

特徴

家庭料理を彩るバンバンジー

蒸し鶏をメインに、トマトとキュウリを一緒に盛りつけるのが一般的で、店では共にクラゲを盛りつける場合もある。 味付けは、芝麻醤(チーマージャン:白胡麻ペースト)を主としたソースで、家庭では辛味のない胡麻のマイルドな味は子供でも食べられ、辛味が欲しい大人は辣油を足して楽しめる。

バンバンジーに用いる胡麻ソースは、市販のサラダ用「胡麻ドレッシング」や、しゃぶしゃぶ用「胡麻だれ」なども流用されるようになり、家庭で手軽に作られる料理となっている。 安価な鶏の胸肉(調理によってはパサつきやすく淡泊な味)を蒸すことでしっとりさせ、胡麻だれの濃厚さでカバーし、野菜と共に食べられる利点がある。 日本のバンバンジーは、彩も美しく、子供から大人まで楽しめる家庭料理として中華の枠を超えて定着しています。

※陳建民の継承者で息子である陳建一のレシピでもトマトが使われている。

中国のバンバンジー

起源

『嘉定棒棒鸡』中国・四川省
『乐山棒棒鸡』中国・四川省

中国のバンバンジー(棒棒鸡)は、「嘉定棒棒鸡」「乐山棒棒鸡」とも呼ばれる。 もともとは四川省の中南部に位置する楽山市(乐山)の漢陽鎮(現在の眉山市青神県漢陽鎮)で作られた料理で、良質の漢陽鶏を使って調理し、木の棒で肉をほぐして食べたのが始まりとされています。 中国料理の歴史には、木の棒で叩いて作る「白脯」という名物料理があり、中国北魏の賈思勰(かしきょう)が著した『斉民要術』(532年 - 549年頃)にも登場する。 斉民要術は中国に現存する最古の農書である。

明清時代、雅安(四川省西部に位置する雅安市)の辺鄙な山間部には食に長けた人々がいて、長い間スープの材料を研究し、極秘のスープと花椒油の香りが食欲をそそる鶏肉を完璧に調理したと言われています。 しかし、生産性が悪く、鶏肉は正月に一度しか食べられない贅沢品だった時代に、ある商人が丸鶏を何枚もの薄切りにして、一切れずつ売るというアイデアを思いつき、それが見事に成功して驚くほど売れたという。 この「鸡片」(鶏肉の薄切り)はとても有名になりました。 しかし、包丁だけでは鶏肉を一枚一枚均等に切ることができず、客が購入する際にサイズにうるさく言われるという新たな問題が発生した。

そこで商人は、小さな木の棒を基準にして、鶏肉を薄く均一に切ることで、どの客にも同じ厚さで、より風味豊かな鶏肉を提供することに成功したのです。 鶏肉を切るときは、1人が包丁を持ち、1人が棒を持ち、連携して作業を行った。 棒で包丁の背を叩くことに応じて、音の大きさやリズムが変わり、音楽を聴いているような感覚になることから「棒棒鸡」と呼ばれるようになった。

特徴

棒棒鸡に使う秘伝の香味辣油

棒棒鸡は、四川料理の冷菜に属する代表的な料理である。 一般的な店では鶏の身だけを盛りつけることも多いが、伝統的な盛り付けを要する宴会や祝いの席では「姿盛り」や「お頭付き」で供される。 味付けの特徴は、痺れ、辛味、酸味、甘味、爽やかさ、塩味、香りのすべてが揃った複雑な味わいである。 従来、小吃(シャオチー:気軽に食べれる軽食)であった棒棒鸡は、現在は価値ある一品料理となり、ユニークな味、斬新な構成、ブランド力のあるオペレーションで、現代のライフスタイルの新しいダイニングモデルに適合した料理となった。 棒棒鸡は、四川料理の「蒸し煮:集卤」、「和える:拌」、「漬け込む:泡」などの伝統的な調理法を用い、麻辣(花椒)、藤椒(青山椒)、泡椒(発酵唐辛子)、香辣(花椒と唐辛子の香り)、五香粉、咸鲜味(塩味)、酱香(醬油味)などの様々な風味が連なる。