「アイスランドの地衣類」の版間の差分

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フリィエットゥル(Fléttur)とは、アイスランド語で地衣類を指す。
 
フリィエットゥル(Fléttur)とは、アイスランド語で地衣類を指す。
 
この言葉は、1906年に出版された植物学者のヘルガ ・ヨンソン(Helga Jónssonar:1867~1925年)の著書『植物の構造と生態』(Bygging og Líf Plantna)で初めて登場し、定義されたことで用いられている。
 
この言葉は、1906年に出版された植物学者のヘルガ ・ヨンソン(Helga Jónssonar:1867~1925年)の著書『植物の構造と生態』(Bygging og Líf Plantna)で初めて登場し、定義されたことで用いられている。
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それまで一般の人々は地衣類と蘚類(せんるい)に分類されるコケ類を区別していなかったため、これらを総称して “ コケ ” (モゥシ:Mosi)と呼んでいた。<br>
 
それまで一般の人々は地衣類と蘚類(せんるい)に分類されるコケ類を区別していなかったため、これらを総称して “ コケ ” (モゥシ:Mosi)と呼んでいた。<br>
 
これは地衣類のハナゴケ(Hreindýra{{Font color||#FFE6E6|mosi}})やミヤマカラクサゴケ(Litunar{{Font color||#FFE6E6|mosi}})、蘚類のミズゴケ属(Barna{{Font color||#FFE6E6|mosi}})などの一般名として今日も残っている。
 
これは地衣類のハナゴケ(Hreindýra{{Font color||#FFE6E6|mosi}})やミヤマカラクサゴケ(Litunar{{Font color||#FFE6E6|mosi}})、蘚類のミズゴケ属(Barna{{Font color||#FFE6E6|mosi}})などの一般名として今日も残っている。
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== 歴史 ==
 
== 歴史 ==
  
== 山草旅行とルール ==
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== 伝統的な利用と有用性 ==
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[[File:Lítil ritgjörð um nytsemi nokkurra íslenzkra jurta eptir ýmsa höfunda - Jón Jónsson, 1880.png|thumb|right|190px|『さまざまな著者によるアイスランドのハーブの有用性に関する小さな論文』1880年]]
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1880年に出版された園芸家のジョン・ヨンソン(Jón Jónsson)による資料収集および著書『さまざまな著者によるアイスランドのハーブの有用性に関する小さな論文』(Lítil ritgjörð um nytsemi nokkurra íslenzkra jurta eptir ýmsa höfunda)は、アイスランドに生息する薬草や地衣類の治癒力や利用についてをまとめた古い手引書として、今日でも人々に知られており、原板はハーバード大学に保管されている。
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本書で彼は「コケの一種」(Mosategund)として地衣類を紹介している。
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<blockquote>“ 腸の強化、および伸縮を促して柔軟にし、栄養を与え、血液を浄化し、寄生虫を殺します。したがって山草は、肺炎や咳、下痢、赤痢、過酷な生活による内臓疾患、寄生虫、膨満感、食欲不振、エネルギー不足に効果があります。”</blockquote>
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<Div Align="right">ジョン・ヨンソン著(1880年)</Div>
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※アイスランド北西部に位置する西部フィヨルド地方の自治体であるパトレクスフィヨルズゥルには、彼が著した植物類を現代的な方法を用いて図解で展示した施設「創造の家」(House of Creativity)がある。
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=== 民間療法 ===
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== 草旅行とルール ==
 
[[File:Icelandic Lichen - Reindeer pecking at Lichen in Winter.png|thumb|right|250px|地衣類をついばむ冬のトナカイ]]
 
[[File:Icelandic Lichen - Reindeer pecking at Lichen in Winter.png|thumb|right|250px|地衣類をついばむ冬のトナカイ]]
 
アイスランドではキノコ狩りと同様に地衣類狩りのようなものがある。
 
アイスランドではキノコ狩りと同様に地衣類狩りのようなものがある。
これは通称、山草旅行と呼ばれ、家族ではピクニック、仲間内や集落の人々などで行われるレジャーと食糧確保という重要な目的を包括し、次のシーズンまで備蓄するために伝統的に行われてきた。
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これは文化の一つで、 “ 草旅行 ” (グラッサフェルジル:Grasaferðir)と呼ばれる。
地衣類は採取するサイズに達するまで年月を要するため、一度採取した場所で再び採取することは御法度である。
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家族ではピクニック、仲間内や集落の人々などで行われる遠足、ハイキングを兼ねるレジャーと食糧確保という重要な目的を包括し、来シーズンまで備蓄するために伝統的に行われてきた。
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地衣類は、極めて身近な場所や人々の住んでいない海岸、平原、荒野、山麓などを含めて全国に広く分布しているが、採取するサイズに達するまで年月を要するため、無作為な採取や一度採取した場所で再び採取することは御法度である。
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<big>'''採取シーズン'''</big><br>
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草旅行は夏に行われる。
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日和は、雨が降った後や翌日、または濃霧などで朝露などが発生した後の方が、地衣類の表面の汚れが綺麗になり、下処理の手間が少なくなるため、適しているとされる。
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団体での草旅行は事前に日取りを決めて行うため、ベストな日和を狙うことは難しく、タイミング的に当たった場合は “ 運が良い ” という位のものである。
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どちらにせよ、成果を重要視する。
  
日和は、雨が降った後や翌日、または濃霧などで朝露などが発生した後の方が、地衣類の表面の汚れが綺麗になり、手間が少なくなるため、適しているとされる。
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<big>'''オフシーズン'''</big><br>
採取シーズン外の冬季でも霜や雪によって自然乾燥した状態で見られることもあり、それ以外にも雪を掘り起こしたりすれば採取は可能であるが、これらは野生動物が越冬する上での重要なエサとなる。
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採取シーズンを過ぎた冬季でも霜や雪によって自然乾燥した状態で地表に見られることもあり、それ以外にも雪を掘り起こしたりすれば採取は可能であるが、これらは野生動物が越冬する上での重要なエサとなる。
極寒の中、地表の地衣類、樹木や岩肌の地衣類を捕食して越冬するトナカイはアイスランドの伝統的な食材である。
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極寒の中、地表や雪中、岩肌の地衣類、樹木の皮を捕食して越冬するトナカイは、アイスランドの人々にとって伝統的で大切な食材である。
  
 
== 地衣類 ==
 
== 地衣類 ==
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|<br><small>(Hreindýramosi)</small>
 
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|ハナゴケ<br><small>(''Cladonia rangiferina'')</small>
 
|ハナゴケ<br><small>(''Cladonia rangiferina'')</small>
|<small>ハナゴケ科ハナゴケ属。アイスランド語で “ トナカイのコケ ” を意味する。トナカイが越冬するためのエサの90%が本種である。</small>
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|<small>ハナゴケ科ハナゴケ属。アイスランド語で “ トナカイのコケ ” を意味する。形状はトナカイの角に似る。トナカイが越冬するための主なエサが本種である。エイランタイと同様の効能で利用される。</small>
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|[[File:Peltigera aphthosa - Freckled Pelt Lichen.png|155px]]
 
|<br><small>(Engjaskófir)</small>
 
|ヒロハツメゴケ<br><small>(''Peltigera aphthosa'')</small>
 
|<small>ツメゴケ科ツメゴケ属。</small>
 
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|[[File:Peltigera leucophlebia - Ruffled Freckled Pelt Lichen.png|155px]]
 
|<br><small>(Dílaskóf)</small>
 
|ヒロハツメゴケモドキ<br><small>(''Peltigera leucophlebia'')</small>
 
|<small>ツメゴケ科ツメゴケ属。</small>
 
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|[[File:Umbilicaria proboscidea - Greater Salted Rocktripe Lichen.png|155px]]
 
|<br><small>(Geitanafli)</small>
 
|ミヤマコゲノリ<br><small>(''Umbilicaria proboscidea'')</small>
 
|<small>イワタケ科イワタケ属。日本の超高級食材で絶壁を登攀して採取するイワタケと同属。採取できるサイズになるまで長い年月を要する。</small>
 
 
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|[[File:Cetraria islandica - Iceland Moss.png|155px]]
 
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|<br><small>(Fjallagrös)</small>
 
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|エイランタイ<br><small>(''Cetraria islandica'')</small>
 
|エイランタイ<br><small>(''Cetraria islandica'')</small>
|<small>ウメノキゴケ科エイランタイ属。欧州医薬品庁の植物性医薬品委員会(HMPC)は一時的な食欲不振の改善、口や喉の炎症やそれに伴う空咳の治療、鎮静剤としての効果を認定している。</small>
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|<small>ウメノキゴケ科エイランタイ属。アイスランドの代表的な地衣類として知られる。</small>
 
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|[[File:Flavocetraria nivalis - Crinkled Snow Lichen.png|155px]]
 
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|<br><small>(Maríugrös )</small>
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|コガネエイランタイ<br><small>(''Flavocetraria nivalis'')</small>
 
|コガネエイランタイ<br><small>(''Flavocetraria nivalis'')</small>
 
|<small>ウメノキゴケ科コガネエイランタイ属。日本では北海道の大雪山系にのみ見られる。</small>
 
|<small>ウメノキゴケ科コガネエイランタイ属。日本では北海道の大雪山系にのみ見られる。</small>
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|[[File:Alectoria ochroleuca - Green Witch's Hair.png|155px]]
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|コガネキノリ<br><small>(''Alectoria ochroleuca'')</small>
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|<small>ウメノキゴケ科ホネキノリ属。</small>
 
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|[[File:Parmelia saxatilis - Salted Shield Lichen.png|155px]]
 
|[[File:Parmelia saxatilis - Salted Shield Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Hraufuskóf)</small>
 
|<br><small>(Hraufuskóf)</small>
 
|コフキカラクサゴケ<br><small>(''Parmelia sulcata'')</small>
 
|コフキカラクサゴケ<br><small>(''Parmelia sulcata'')</small>
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|<small>ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。</small>
 
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|[[File:Parmelia omphalodes - Smoky Crottle.png|155px]]
 
|[[File:Parmelia omphalodes - Smoky Crottle.png|155px]]
 
|<br><small>(Litunarskóf)</small>
 
|<br><small>(Litunarskóf)</small>
 
|イワカラクサゴケ<br><small>(''Parmelia omphalodes'')</small>
 
|イワカラクサゴケ<br><small>(''Parmelia omphalodes'')</small>
|<small></small>
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|<small>ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。</small>
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|[[File:Peltigera aphthosa - Freckled Pelt Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Engjaskófir)</small>
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|ヒロハツメゴケ<br><small>(''Peltigera aphthosa'')</small>
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|<small>ツメゴケ科ツメゴケ属。</small>
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|[[File:Peltigera leucophlebia - Ruffled Freckled Pelt Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Dílaskóf)</small>
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|ヒロハツメゴケモドキ<br><small>(''Peltigera leucophlebia'')</small>
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|<small>ツメゴケ科ツメゴケ属。</small>
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|[[File:Peltigera canina - Dog Pelt Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Engjaskóf)</small>
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|イヌツメゴケ<br><small>(''Peltigera canina'')</small>
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|<small>ツメゴケ科ツメゴケ属。</small>
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|[[File:Umbilicaria torrefacta - Punctured Rocktripe Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Sáldnafli)</small>
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|アナイワタケ<br><small>(''Umbilicaria torrefacta'')</small>
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|<small>イワタケ科イワタケ属。日本の超高級食材のイワタケと同属で見た目も近い。日本では絶壁を登攀して採取し、懐石や高級料亭に卸されるが採取できるサイズになるまでに数十年を要する。</small>
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|[[File:Umbilicaria cylindrica - Fringed Rocktripe Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Skeggnafli)</small>
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|シワイワタケ<br><small>(''Umbilicaria cylindrica'')</small>
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|<small>イワタケ科イワタケ属。</small>
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|[[File:Umbilicaria proboscidea - Greater Salted Rocktripe Lichen.png|155px]]
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|<br><small>(Geitanafli)</small>
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|ミヤマコゲノリ<br><small>(''Umbilicaria proboscidea'')</small>
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|<small>イワタケ科イワタケ属。</small>
 
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<small>※エイランタイは、欧州医薬品庁の植物性医薬品委員会(HMPC)では、アイスランドで伝統的に利用されているメディカルハーブの分野として認知し、科学的に含まれる成分や薬理作用に基づいて、一時的な食欲不振の改善、口や喉の炎症やそれに伴う空咳の治療、鎮静剤としての効果を認定している。</small>
  
 
=== ロウソクゴケ目 ===
 
=== ロウソクゴケ目 ===
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|[[File:Xanthoria parietina - Golden Shield Lichen.png|155px]]
 
|[[File:Xanthoria parietina - Golden Shield Lichen.png|155px]]
|<br><small>(Veggjaglæða)</small>
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|<br><small>(Veggjaglæða)</small><br><br><small>(Veggjaskóf)</small>
 
|ゴールデン・シールド・ライケン<br><small>(''Xanthoria parietina'')</small>
 
|ゴールデン・シールド・ライケン<br><small>(''Xanthoria parietina'')</small>
|<small>ロウソクゴケ科オオロウソクゴケ属。黄色い色素には、β-カロチンや[[トマト]]の[[リコピン]]と同じ働きをする化学物質が含まれている。</small>
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|<small>ロウソクゴケ科オオロウソクゴケ属。痂状地衣類。黄色い色素には、β-カロチンや[[トマト]]の[[リコピン]]と同じ働きをするクロセチン(Crocetin:C20H24O4)が含まれている。</small>
 
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== 蘚類 ==
 
== 蘚類 ==
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=== ミズゴケ目 ===
 
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|<br><small>(Barnamosar)</small><br><br><small>(Barnamosi)</small>
 
|<br><small>(Barnamosar)</small><br><br><small>(Barnamosi)</small>
 
|ミズゴケ属<br><small>(''Genus Sphagnum'')</small>
 
|ミズゴケ属<br><small>(''Genus Sphagnum'')</small>
|<small>ミズゴケ目ミズゴケ科ミズゴケ属。アイスランド語で “ 赤ちゃんのコケ ” の意味。乾燥したものは非常に高い吸水性をもつため、赤ん坊のオシメ代わりとしてベビーベットに敷いて利用された。</small>
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|<small>ミズゴケ科ミズゴケ属。アイスランド語で “ 赤ちゃんのコケ ” の意味。乾燥したものは非常に高い吸水性をもつため、赤ん坊のオシメ代わりとしてベビーベットに敷いて利用された。</small>
 
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<small>※地衣類ではなく、蘚類(せんるい)に分類されるが、それ以前に “ コケ ” (Mosi)として同様に利用されていたものとして表記した。ミズゴケ類は、欧米では負傷兵の包帯・止血に使われたこともある。</small>
 
<small>※地衣類ではなく、蘚類(せんるい)に分類されるが、それ以前に “ コケ ” (Mosi)として同様に利用されていたものとして表記した。ミズゴケ類は、欧米では負傷兵の包帯・止血に使われたこともある。</small>
  
== 伝統的な利用 ==
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== ギャラリー ==
*'''グラッサグロイトゥル:'''地衣類のお粥。
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*'''フィヤトラグラッサグロイトゥル:'''地衣類の粥。
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*'''グラッシ―スティングル:'''ミーヴァトン地方の伝統料理。
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*'''フィヤトラグラッサミョーク:'''地衣類のミルク煮。
 +
*'''フィヤトラグラッサテー:'''地衣類のハーブティー。
 
*'''フィヤトラグラッサブロィズ:'''地衣類を生地に混ぜたパン。
 
*'''フィヤトラグラッサブロィズ:'''地衣類を生地に混ぜたパン。
*'''フィヤトラグラッサミョーク:'''地衣類のミルク煮。
+
*'''フィヤトラグラッサオストゥル:'''地衣類を混ぜたチーズ。地衣類は古くからチーズ作りに使われてきた。フヴァンシュリザールロストゥル(Hvammshlíðarostur)
*'''フィヤトラグラッサテー:'''地衣類のハーブティー。野草類、シラカバなども加えられる場合もある。
+
*'''フィヤトラグラッサシーロプ:'''地衣類のシロップ。
*''''''咳止めシロップ。
+
*'''フィヤトラグラッササルト:'''地衣類を加えた天然塩。料理用の他、洗顔のスクラブやボディケア用の塩もある。
*''''''ジャム。
+
*'''フィヤトラグラッサ・シュナップス:'''地衣類のシュナップス。
*'''ブロウズモール:'''羊のブラッドソーセージ。
+
*'''ヴォール:'''アイスランド産の野草や果実、地衣類を使ったジン。
*'''フィヤトラグラッサロストゥル:'''地衣類を混ぜたチーズ。地衣類は古くからガードに使われてきた。
+
*'''トーパス・イスレンスク・フィヤトラグロス:'''地衣類のエキス入りキャンディー。
*'''フィヤトラグラッサシュナップス:'''地衣類の薬膳酒。アイスランドの蒸留酒は国内のビールより歴史が古い。
+
*'''フィヤトラグラッサ・ハゥルスミクストゥラ:'''咳止めシロップ。
*'''フィヤトラグラッササルト:'''地衣類を加えた天然塩。古い時代は塩が不足していたため、比較的新しい。調理用の他、洗顔のスクラブやボディケア用の商品もある。
+
<gallery mode="packed">
*
+
Image:Icelandic Cuisine -(Moss Porridge)Fjallagrasagrautur.png|<small>フィヤトラグラッサグロイトゥル</small><br>(Fjallagrasagrautur)
*
+
Image:Icelandic Cuisine - Grasystingur.png|[[グラッシ―スティングル]]<br>(Grasystingur)
 +
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasamjólk.png|<small>[[フィヤトラグラッサミョーク]]</small><br>(Fjallagrasamjólk)
 +
Image:Icelandic Teas - Fjallagrasate.png|[[フィヤトラグラッサテー]]<br>(Fjallagrasate)
 +
 
 +
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasabrauð.png|<small>[[フィヤトラグラッサブロィズ]]</small><br>(Fjallagrasabrauð)
 +
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasaostur.png|<small>フィヤトラグラッサオストゥル</small><br>(Fjallagrasaostur)
 +
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasasíróp.png|<small>[[シーロップ|フィヤトラグラッサシーロップ]]</small><br>(Fjallagrasasíróp)
 +
Image:Icelandic Salt -(Moss Salt)Fjallagrasasalt.png|[[フルーグサルト|フィヤトラグラッササルト]]<br>(Fjallagrasasalt)
  
<gallery mode="packed">
+
Image:Icelandic Schnapps - Fjallagrasa Icelandic Schnapps.png|[[フィヤトラグラッサ・アイスランディック・シュナップス]]<br>(Fjallagrasa Icelandic Schnapps)
Image:Icelandic Cuisine - Grasagrautur.png|[[グラッサグロイトゥル]]
+
Image:Icelandic Gins - VOR.png|[[ヴォール]]<br>(VOR)
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasabrauð.png|[[フィヤトラグラッサブロィズ]]
+
Image:Icelandic Candies - Tópas Íslensk Fjallagrös.png|トーパス・イスレンスク・フィヤトラグロス<br>(Tópas Íslensk Fjallagrös)
Image:Icelandic Cuisine - Fjallagrasamjólk.png|[[フィヤトラグラッサミョーク]]
+
Image:Icelandic Herbal Medicines - Fjallagrasa hálsmixtúra.png|フィヤトラグラッサ・ハゥルスミクストゥラ<br>(Fjallagrasa hálsmixtúra)
Image:Icelandic Teas - Fjallagrasate.png|[[フィヤトラグラッサテー]]
 
Image:Icelandic Cuisine - Blóðmör.png|ブロウズモール
 
Image:Icelandic Cuisine -(Fjallagrasaostur)Hvammshlíðarostur.png|フヴァンシュリザールロストゥル
 
Image:Icelandic Alcoholic Drinks - Fjallagrasaschnapps.png|フィヤトラグラッサシュナップス
 
Image:Icelandic Salt - Fjallagrasasalt.png|フィヤトラグラッササルト
 
 
</gallery>
 
</gallery>
  
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*[[アイスランドの野草類]]
 
*[[アイスランドの野草類]]
 
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[[カテゴリ:アイスランドの地衣類‎|*]]
 
[[カテゴリ:アイスランドの食材|菌]]
 
[[カテゴリ:アイスランドの食材|菌]]
[[カテゴリ:アイスランドの地衣類‎|*]]
 

2024年7月22日 (月) 23:02時点における最新版

アイスランドの地衣類

アイスランドの地衣類(アイスランド語:Fléttur /日本語:ちいるい)は、アイスランドに自生する地衣類である。 地衣類は菌類の一種で、藻類(主に緑藻とシアノバクテリア)と必ず共生する生態系をもつ複合体である。

概要

『植物の構造と生態』1906年

フリィエットゥル(Fléttur)とは、アイスランド語で地衣類を指す。 この言葉は、1906年に出版された植物学者のヘルガ ・ヨンソン(Helga Jónssonar:1867~1925年)の著書『植物の構造と生態』(Bygging og Líf Plantna)で初めて登場し、定義されたことで用いられている。

それまで一般の人々は地衣類と蘚類(せんるい)に分類されるコケ類を区別していなかったため、これらを総称して “ コケ ” (モゥシ:Mosi)と呼んでいた。
これは地衣類のハナゴケ(Hreindýramosi)やミヤマカラクサゴケ(Litunarmosi)、蘚類のミズゴケ属(Barnamosi)などの一般名として今日も残っている。

フリィエットゥルという呼称は植物(菌類界)の分類学上で用いられるが、一般的には “ 三つ編み ”(Fléttur)を意味する言葉でもある。 一般の人々には、 “ 山草 ”(フィヤトラグラッサ:Fjallagrasa)、または単に “ 草 ”(グラッサ:Grasa) と呼ばれることが多い。

歴史

伝統的な利用と有用性

『さまざまな著者によるアイスランドのハーブの有用性に関する小さな論文』1880年

1880年に出版された園芸家のジョン・ヨンソン(Jón Jónsson)による資料収集および著書『さまざまな著者によるアイスランドのハーブの有用性に関する小さな論文』(Lítil ritgjörð um nytsemi nokkurra íslenzkra jurta eptir ýmsa höfunda)は、アイスランドに生息する薬草や地衣類の治癒力や利用についてをまとめた古い手引書として、今日でも人々に知られており、原板はハーバード大学に保管されている。

本書で彼は「コケの一種」(Mosategund)として地衣類を紹介している。

“ 腸の強化、および伸縮を促して柔軟にし、栄養を与え、血液を浄化し、寄生虫を殺します。したがって山草は、肺炎や咳、下痢、赤痢、過酷な生活による内臓疾患、寄生虫、膨満感、食欲不振、エネルギー不足に効果があります。”

ジョン・ヨンソン著(1880年)

※アイスランド北西部に位置する西部フィヨルド地方の自治体であるパトレクスフィヨルズゥルには、彼が著した植物類を現代的な方法を用いて図解で展示した施設「創造の家」(House of Creativity)がある。

民間療法

草旅行とルール

地衣類をついばむ冬のトナカイ

アイスランドではキノコ狩りと同様に地衣類狩りのようなものがある。 これは文化の一つで、 “ 草旅行 ” (グラッサフェルジル:Grasaferðir)と呼ばれる。 家族ではピクニック、仲間内や集落の人々などで行われる遠足、ハイキングを兼ねるレジャーと食糧確保という重要な目的を包括し、来シーズンまで備蓄するために伝統的に行われてきた。 地衣類は、極めて身近な場所や人々の住んでいない海岸、平原、荒野、山麓などを含めて全国に広く分布しているが、採取するサイズに達するまで年月を要するため、無作為な採取や一度採取した場所で再び採取することは御法度である。

採取シーズン
草旅行は夏に行われる。 日和は、雨が降った後や翌日、または濃霧などで朝露などが発生した後の方が、地衣類の表面の汚れが綺麗になり、下処理の手間が少なくなるため、適しているとされる。 団体での草旅行は事前に日取りを決めて行うため、ベストな日和を狙うことは難しく、タイミング的に当たった場合は “ 運が良い ” という位のものである。 どちらにせよ、成果を重要視する。

オフシーズン
採取シーズンを過ぎた冬季でも霜や雪によって自然乾燥した状態で地表に見られることもあり、それ以外にも雪を掘り起こしたりすれば採取は可能であるが、これらは野生動物が越冬する上での重要なエサとなる。 極寒の中、地表や雪中、岩肌の地衣類、樹木の皮を捕食して越冬するトナカイは、アイスランドの人々にとって伝統的で大切な食材である。

地衣類

チャシブゴケ目

画像 現地名 一般名(学名)
Cladonia rangiferina - Gray Reindeer Lichen.png
(Hreindýramosi)
ハナゴケ
Cladonia rangiferina
ハナゴケ科ハナゴケ属。アイスランド語で “ トナカイのコケ ” を意味する。形状はトナカイの角に似る。トナカイが越冬するための主なエサが本種である。エイランタイと同様の効能で利用される。
Cetraria islandica - Iceland Moss.png
(Fjallagrös)
エイランタイ
Cetraria islandica
ウメノキゴケ科エイランタイ属。アイスランドの代表的な地衣類として知られる。
Flavocetraria nivalis - Crinkled Snow Lichen.png
(Maríugrös)
コガネエイランタイ
Flavocetraria nivalis
ウメノキゴケ科コガネエイランタイ属。日本では北海道の大雪山系にのみ見られる。
Alectoria ochroleuca - Green Witch's Hair.png
(Skollakræða)

(Tröllagrös)
(Tröllakræða)
コガネキノリ
Alectoria ochroleuca
ウメノキゴケ科ホネキノリ属。
Parmelia saxatilis - Salted Shield Lichen.png
(Snepaskóf)

(Litunarmosi)
ミヤマカラクサゴケ
Parmelia saxatilis
ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。アイスランド語で “ 染色(塗り絵)のコケ ” を意味する。
Parmelia sulcata - Shield Lichen.png
(Hraufuskóf)
コフキカラクサゴケ
Parmelia sulcata
ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。
Parmelia omphalodes - Smoky Crottle.png
(Litunarskóf)
イワカラクサゴケ
Parmelia omphalodes
ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。
Peltigera aphthosa - Freckled Pelt Lichen.png
(Engjaskófir)
ヒロハツメゴケ
Peltigera aphthosa
ツメゴケ科ツメゴケ属。
Peltigera leucophlebia - Ruffled Freckled Pelt Lichen.png
(Dílaskóf)
ヒロハツメゴケモドキ
Peltigera leucophlebia
ツメゴケ科ツメゴケ属。
Peltigera canina - Dog Pelt Lichen.png
(Engjaskóf)
イヌツメゴケ
Peltigera canina
ツメゴケ科ツメゴケ属。
Umbilicaria torrefacta - Punctured Rocktripe Lichen.png
(Sáldnafli)
アナイワタケ
Umbilicaria torrefacta
イワタケ科イワタケ属。日本の超高級食材のイワタケと同属で見た目も近い。日本では絶壁を登攀して採取し、懐石や高級料亭に卸されるが採取できるサイズになるまでに数十年を要する。
Umbilicaria cylindrica - Fringed Rocktripe Lichen.png
(Skeggnafli)
シワイワタケ
Umbilicaria cylindrica
イワタケ科イワタケ属。
Umbilicaria proboscidea - Greater Salted Rocktripe Lichen.png
(Geitanafli)
ミヤマコゲノリ
Umbilicaria proboscidea
イワタケ科イワタケ属。

※エイランタイは、欧州医薬品庁の植物性医薬品委員会(HMPC)では、アイスランドで伝統的に利用されているメディカルハーブの分野として認知し、科学的に含まれる成分や薬理作用に基づいて、一時的な食欲不振の改善、口や喉の炎症やそれに伴う空咳の治療、鎮静剤としての効果を認定している。

ロウソクゴケ目

画像 現地名 一般名(学名)
Xanthoria parietina - Golden Shield Lichen.png
(Veggjaglæða)

(Veggjaskóf)
ゴールデン・シールド・ライケン
Xanthoria parietina
ロウソクゴケ科オオロウソクゴケ属。痂状地衣類。黄色い色素には、β-カロチンやトマトリコピンと同じ働きをするクロセチン(Crocetin:C20H24O4)が含まれている。

蘚類

ミズゴケ目

画像 現地名 一般名(学名)
Genus Sphagnum - Sphagnum Mosses.png
(Barnamosar)

(Barnamosi)
ミズゴケ属
Genus Sphagnum
ミズゴケ科ミズゴケ属。アイスランド語で “ 赤ちゃんのコケ ” の意味。乾燥したものは非常に高い吸水性をもつため、赤ん坊のオシメ代わりとしてベビーベットに敷いて利用された。

※地衣類ではなく、蘚類(せんるい)に分類されるが、それ以前に “ コケ ” (Mosi)として同様に利用されていたものとして表記した。ミズゴケ類は、欧米では負傷兵の包帯・止血に使われたこともある。

ギャラリー

  • フィヤトラグラッサグロイトゥル:地衣類の粥。
  • グラッシ―スティングル:ミーヴァトン地方の伝統料理。
  • フィヤトラグラッサミョーク:地衣類のミルク煮。
  • フィヤトラグラッサテー:地衣類のハーブティー。
  • フィヤトラグラッサブロィズ:地衣類を生地に混ぜたパン。
  • フィヤトラグラッサオストゥル:地衣類を混ぜたチーズ。地衣類は古くからチーズ作りに使われてきた。フヴァンシュリザールロストゥル(Hvammshlíðarostur)
  • フィヤトラグラッサシーロプ:地衣類のシロップ。
  • フィヤトラグラッササルト:地衣類を加えた天然塩。料理用の他、洗顔のスクラブやボディケア用の塩もある。
  • フィヤトラグラッサ・シュナップス:地衣類のシュナップス。
  • ヴォール:アイスランド産の野草や果実、地衣類を使ったジン。
  • トーパス・イスレンスク・フィヤトラグロス:地衣類のエキス入りキャンディー。
  • フィヤトラグラッサ・ハゥルスミクストゥラ:咳止めシロップ。

関連項目