「トマトソース(戦時中)」の版間の差分

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'''トマトソース'''(とまとそーす)は、戦時中の昭和19年(1944年)に婦人雑誌『主婦之友』に掲載された料理である。
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'''トマトソース'''(とまとそーす)は、戦時中の昭和20年(1945年)に婦人雑誌『主婦之友』7月号「戰ふ食生活」に掲載されたソースである。
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当時の[[昭和19年の主な出来事|時代背景]]から食材と調味料の大幅な倹約が垣間見られる。
  
== 時代背景 ==
 
*日本放送協会、「前線へ送る夕」の放送を開始(7日)
 
*緊急学徒勤労動員方策要綱を閣議決定(8日)
 
*防空法施行令実施(9日)
 
*女子挺身隊結成(14~25歳までの未婚女性を軍需工場などに動員)(19日)
 
*スイカ、メロンなどの不急作物の作付けを禁止(24日)
 
*内務省、東京、名古屋に(改正防空法による)初の疎開命令(指定区域内の建築物の強制取壊し)(26日)
 
  
== 作り方 ==
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== 冒頭説明 ==
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五人家族で配給されたお魚がたった一切。
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どうにも工夫の余地がないと匙を投げる前に調味料に活用することを考えてみましょう。
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== 潰し魚のソース ==
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魚少々、沢庵、大根菜など。
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魚は蒸して潰し、みじんに刻んだ材料と一緒に代用マヨネーズに混ぜ込む。
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== トマトソース ==
 
トマト、大根菜(靑菜なら何でもよい)、にら(なくてもよい)、調味料はごく少量ずつ、小麦粉で糊を作り少しの油、塩胡椒、醤油などで味を調えたところへ野菜類を全部刻み込む。
 
トマト、大根菜(靑菜なら何でもよい)、にら(なくてもよい)、調味料はごく少量ずつ、小麦粉で糊を作り少しの油、塩胡椒、醤油などで味を調えたところへ野菜類を全部刻み込む。
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== 玉子を使わぬマヨネーズ ==
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小麦粉、もしくは生大豆粉や食用粉(一体何の粉だ)でとろっとした糊を作って冷まし、塩を入れ酢一に油十の割合に加えてよく掻き混ぜる。溶き芥子を入れるとなおよい。
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玉子も油も使わぬ方法は馬鈴薯か甘藷を煮て突きつぶし、塩、胡椒を振掛け酢でどろっと伸ばす。
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== 関連項目 ==
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*[[昭和19年の主な出来事]]
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== 参考文献 ==
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*『主婦之友』:昭和十九年七月號・特輯「戰ふ食生活」(夏野萊の完全利用)
 
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[[カテゴリ:日本の旧トマトソース|と]]
 
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[[カテゴリ:昭和のトマトソース|と]]
 
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[[カテゴリ:婦人倶楽部|調]]
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[[カテゴリ:主婦之友|調]]

2022年5月14日 (土) 17:26時点における最新版

トマトソース

トマトソース(とまとそーす)は、戦時中の昭和20年(1945年)に婦人雑誌『主婦之友』7月号「戰ふ食生活」に掲載されたソースである。 当時の時代背景から食材と調味料の大幅な倹約が垣間見られる。


冒頭説明

Old Japanese Women's Magazines - Shufu no Tomo Dec 1945.png

五人家族で配給されたお魚がたった一切。 どうにも工夫の余地がないと匙を投げる前に調味料に活用することを考えてみましょう。

潰し魚のソース

魚少々、沢庵、大根菜など。 魚は蒸して潰し、みじんに刻んだ材料と一緒に代用マヨネーズに混ぜ込む。

『主婦之友』昭和19年

トマトソース

トマト、大根菜(靑菜なら何でもよい)、にら(なくてもよい)、調味料はごく少量ずつ、小麦粉で糊を作り少しの油、塩胡椒、醤油などで味を調えたところへ野菜類を全部刻み込む。

『主婦之友』昭和19年7月號

玉子を使わぬマヨネーズ

小麦粉、もしくは生大豆粉や食用粉(一体何の粉だ)でとろっとした糊を作って冷まし、塩を入れ酢一に油十の割合に加えてよく掻き混ぜる。溶き芥子を入れるとなおよい。 玉子も油も使わぬ方法は馬鈴薯か甘藷を煮て突きつぶし、塩、胡椒を振掛け酢でどろっと伸ばす。

『主婦之友』昭和20年

関連項目

参考文献

  • 『主婦之友』:昭和十九年七月號・特輯「戰ふ食生活」(夏野萊の完全利用)