「犢刻肉揚物 トマトソース」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
(ページの作成:「__FORCETOC__ thumb|right|200px|犢刻肉揚物 トマトソース '''犢刻肉揚物 トマトソース'''(ポザシ…」) |
|||
(同じ利用者による、間の3版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
__FORCETOC__ | __FORCETOC__ | ||
− | [[File:Japanese Tomato Dishes - Tomato Sauce.png|thumb|right|200px|犢刻肉揚物 トマトソース]] | + | [[File:Japanese Tomato Dishes - Pozasiky Alaren Tomato Sauce.png|thumb|right|200px|犢刻肉揚物 トマトソース]] |
'''犢刻肉揚物 トマトソース'''(ポザシキーアラレン トマトソース)は、 大正11年(1922年)に石塚松雲堂から発行された『[[新しき研究 和洋料理の仕方]]』に掲載された料理である。 | '''犢刻肉揚物 トマトソース'''(ポザシキーアラレン トマトソース)は、 大正11年(1922年)に石塚松雲堂から発行された『[[新しき研究 和洋料理の仕方]]』に掲載された料理である。 | ||
− | == | + | == 材料(八人前) == |
*スープ肉:百匁 | *スープ肉:百匁 | ||
*スープ:三合 | *スープ:三合 | ||
19行目: | 19行目: | ||
*メリケン粉:適宜 | *メリケン粉:適宜 | ||
+ | == 作り方 == | ||
+ | 牛肉は小さいあられの様に刻みます。 | ||
+ | 別の鍋にバター大匙二杯を溶かし、メリケン粉大匙三杯を入れて杓子にて交ぜながらいため、牛乳二合を入れねっとりしたソースに致します。 | ||
+ | もしかたい時はスープを適宜に加え、塩小匙二杯入れ、鍋をおろし、玉子の黄味二個を入れて置きます。 | ||
− | + | 別の鍋にバター大匙二杯を溶かし、玉葱一個の微塵切を入れていため、刻んだ肉を入れセリー酒五勺を加えよく混合し以前のクリームソースを入れてまぜ合わせ、鍋をおろし平たい器に入れてよく冷まし(温いうちは軟かでねとねとして固まりにくい様ですが冷めるとうまくかたまります)これを十六個位に丸め、メリケン粉を薄くまぶし玉子の溶きたるものを塗り、パン粉の中に転がせ、パン粉を充分付着せしめ、形なおし、ヘットの煮立ちたる中に入れて程よく上げ、紙の上に取って油気を抜きます。 | |
+ | この揚物の先きの方にパセリーの小さい葉をさし込んで置きます。 | ||
+ | トマトソースは瓶詰のトマトソース二合二勺にスープ二合酢六勺胡椒小匙に一杯ほど加えよく煮立て、メリケン粉を大匙に軽く二杯の水にて溶きたるを加えてどろりとなした汁に致します。 | ||
+ | |||
+ | 盛り方は、皿の上に肉の揚物を二個並べその上よりトマトソースをかけ韮頭豆か又は韮隠元等のバター煎りしたるものを採合せて食卓に供します。 | ||
+ | 之にて八人前用います。 | ||
<br> | <br> | ||
<Div Align="right">『新しき研究 和洋料理の仕方』いろは献立集(ほの部)</Div> | <Div Align="right">『新しき研究 和洋料理の仕方』いろは献立集(ほの部)</Div> | ||
29行目: | 38行目: | ||
[[カテゴリ:日本の旧トマト料理|ほ]] | [[カテゴリ:日本の旧トマト料理|ほ]] | ||
[[カテゴリ:大正のトマト料理|ほ]] | [[カテゴリ:大正のトマト料理|ほ]] | ||
− | [[カテゴリ:新しき研究 | + | [[カテゴリ:新しき研究 和洋料理の仕方|ほ]] |
2022年4月30日 (土) 16:29時点における最新版
犢刻肉揚物 トマトソース(ポザシキーアラレン トマトソース)は、 大正11年(1922年)に石塚松雲堂から発行された『新しき研究 和洋料理の仕方』に掲載された料理である。
材料(八人前)
- スープ肉:百匁
- スープ:三合
- 玉葱:小一個
- 玉子:一個及黄身二個
- トマトソース(瓶詰のもの):二合二勺
- 塩:少々
- 牛乳:二合
- バター:大匙山四杯
- パン粉:適宜
- 胡椒:少々
- 酢:六勺
- 揚油:少々
- セリー酒:五勺
- メリケン粉:適宜
作り方
牛肉は小さいあられの様に刻みます。 別の鍋にバター大匙二杯を溶かし、メリケン粉大匙三杯を入れて杓子にて交ぜながらいため、牛乳二合を入れねっとりしたソースに致します。 もしかたい時はスープを適宜に加え、塩小匙二杯入れ、鍋をおろし、玉子の黄味二個を入れて置きます。
別の鍋にバター大匙二杯を溶かし、玉葱一個の微塵切を入れていため、刻んだ肉を入れセリー酒五勺を加えよく混合し以前のクリームソースを入れてまぜ合わせ、鍋をおろし平たい器に入れてよく冷まし(温いうちは軟かでねとねとして固まりにくい様ですが冷めるとうまくかたまります)これを十六個位に丸め、メリケン粉を薄くまぶし玉子の溶きたるものを塗り、パン粉の中に転がせ、パン粉を充分付着せしめ、形なおし、ヘットの煮立ちたる中に入れて程よく上げ、紙の上に取って油気を抜きます。 この揚物の先きの方にパセリーの小さい葉をさし込んで置きます。 トマトソースは瓶詰のトマトソース二合二勺にスープ二合酢六勺胡椒小匙に一杯ほど加えよく煮立て、メリケン粉を大匙に軽く二杯の水にて溶きたるを加えてどろりとなした汁に致します。
盛り方は、皿の上に肉の揚物を二個並べその上よりトマトソースをかけ韮頭豆か又は韮隠元等のバター煎りしたるものを採合せて食卓に供します。
之にて八人前用います。
『新しき研究 和洋料理の仕方』いろは献立集(ほの部)
参考文献
- 『新しき研究 和洋料理の仕方』:大正11年1月・石塚松雲堂