「アイスランドの地衣類」の版間の差分

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2024年2月26日 (月) 16:02時点における版

アイスランドの地衣類

アイスランドの地衣類(アイスランド語:Fléttur /日本語:ちいるい)は、アイスランドに自生する地衣類である。 地衣類は菌類の一種で、藻類(主に緑藻とシアノバクテリア)と必ず共生する生態系をもつ複合体である。

概要

フリィエットゥル(Fléttur)は、アイスランド語で地衣類を指す。 この言葉は、1906年に出版されたヘルガ ・ヨンソン(Helga Jónssonar:1867~1925年)が著した植物学書『植物の構造と一生』(Bygging og líf plantna)で初めて登場し、今日も用いられている。 それまで、一般の人々は地衣類と蘚類(せんるい)に分類されるコケ類を区別していなかったため、コケと同様に “ モゥシ ” (Mosi)と呼んでいた。

地衣類

チャシブゴケ目

画像 現地名 一般名(学名)
Cladonia rangiferina - Gray Reindeer Lichen.png
(Hreindýramosi)
ハナゴケ
Cladonia rangiferina
ハナゴケ科ハナゴケ属。アイスランドでは “ トナカイのコケ ” を意味する。トナカイが越冬するためのエサの90%が本種である。
Cetraria islandica - Iceland Moss.png
(Fjallagrös)
エイランタイ
Cetraria islandica
ウメノキゴケ科エイランタイ属。欧州医薬品庁の植物性医薬品委員会(HMPC)は一時的な食欲不振の改善、口や喉の炎症やそれに伴う空咳の治療、鎮静剤としての効果を認定している。
Parmelia sulcata - Shield Lichen.png
(Hraufuskóf)
コフキカラクサゴケ
Parmelia sulcata
ウメノキゴケ科カラクサゴケ属。
Parmelia omphalodes - Smoky Crottle.png
(Litunarskóf)
イワカラクサゴケ
Parmelia omphalodes
Parmelia saxatilis - Salted Shield Lichen.png
(Snepaskóf)

(Litunarmosi)
ミヤマカラクサゴケ
Parmelia saxatilis

ロウソクゴケ目

画像 現地名 一般名(学名)
Xanthoria parietina - Golden Shield Lichen.png
(Veggjaglæða)
ゴールデン・シールド・ライケン
Xanthoria parietina
ロウソクゴケ科オオロウソクゴケ属。

伝統的な利用

  • グラッサグロイトゥル:地衣類のお粥。
  • フィヤトラグラッサブロィズ:地衣類を生地に混ぜたパン。
  • フィヤトラグラッサミョーク:地衣類のミルク煮。
  • フィヤトラグラッサテー:地衣類のハーブティー。
  • フィヤトラグラッササルト:地衣類を加えた天然塩。
  • フィヤトラグラッサシュナップス:地衣類の薬膳酒。

関連項目