「グリーンタートルスープ」の版間の差分

提供: Tomatopedia
ナビゲーションに移動 検索に移動
12行目: 12行目:
  
 
== 流儀と哲学 ==
 
== 流儀と哲学 ==
[[File:Hoboken Turtle Club - A Day With the Hoboken Turtle Club, Frank Leslie's Illus Newspaper, July 17, 1886.png|thumb|right|250px|『ホーボーケン・タートル・クラブとの一日』1886年7月17日新聞(画フランク・レスリー)]]
+
[[File:Hoboken Turtle Club - A Day With the Hoboken Turtle Club, Frank Leslie's Illus Newspaper, July 17, 1886.png|thumb|right|250px|『ホーボーケン・タートル・クラブとの一日』1886年7月17日新聞(フランク・レスリー画)]]
 
<blockquote><poem>
 
<blockquote><poem>
 
“ ウミガメのスープをいただくには、まず、ゆで卵を皿の底で細かく刻む。
 
“ ウミガメのスープをいただくには、まず、ゆで卵を皿の底で細かく刻む。

2023年8月5日 (土) 09:57時点における版

グリーンタートルスープ(Green Turtle Soup)は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ハドソン郡に位置するホーボーケンで創設された社交クラブ「ホーボーケン・タートル・クラブ」のメンバーらで食されていたウミガメ料理である。

ホーボーケン・タートル・クラブ

1796年、ニュージャージー州で政治家や文学者などから成る会員制の美食クラブ「ホーボーケン・タートル・クラブ」がジョン・スティーブンス大佐(Col. John Stevens, III:1749年 - 1838年3月6日)によって創設された。 このクラブは米国最古の社交クラブであり、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントン、第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン、アメリカ合衆国建国の父の一人であるアレクサンダー・ハミルトン、ジョン・ジェイ、ベンジャミン・フランクリン、他にアレクサンダー・ハミルトンとの決闘で有名なアーロン・バーなど錚々たるメンバーであった。 モットーはラテン語で「Dum vivimus vivamus」(私たちが生きている間は、めいっぱい生きよう)。 クラブの規則によれば、すべてのメンバーは食事の前に食事の準備に協力する義務があった。

同クラブは19世紀後半にホーボーケンからニューヨークに移転し、1930年代後半までに解散したが、現在でもニューヨークにはアメリカ最古の社交クラブに敬意を表して「HTC」を掲げたレストランがいくつかある。

流儀と哲学

『ホーボーケン・タートル・クラブとの一日』1886年7月17日新聞(フランク・レスリー画)

“ ウミガメのスープをいただくには、まず、ゆで卵を皿の底で細かく刻む。
次に、卵にレモン半分の果汁を絞り入れ、瓶に入った芳醇なオタール・ブランデーをティースプーン一杯注ぐ。
これで同時に飲み物が提供されます。
卵は皿を整えるため、飲み物は胃を整えるためです。
それから皿にスープを満たし、卵が底から表面に表面に浮かび上がってくる間に、あなたはすべての世俗的な考えを捨て、すべての敵を許し、すべての債権を忘れて、ティースプーン一杯のスープを口に入れる。
そして皿にスープを満たし、卵が底からもがき苦しみながら表面に浮かび上がってくる間に、この世のすべての考えを捨て、すべての敵を許し、すべての債権を忘れ、ティースプーン一杯のスープを口に入れる。
それからスプーンを取り去り、目を閉じると、あなたの魂は、官能的な思考の翼に乗って、蓮華の国へと外へと通り過ぎていく。
しばらくの間、あなたはあまりにも静かで、あまりにも完璧で、あまりにもすべてを吸い込むような夢の中に迷い込み、のんびりと、そして悲しげに、それが終わらないことを願う。
しかし、スープを飲み込んで目を開けると、自然の景色が変わっていないことに気づく。
そして、あなたの知性が再び力を取り戻したとき、カメは白鳥と同様に、その死において唯一の完璧な交響曲を奏でるのだと結論付けるのです。 ”

秘密のレシピ

19世紀末、ジョン・ターベルがウミガメスープの調理を担当した。 彼のウミガメスープは絶賛され、フランスのラファイエット侯爵がアメリカへ来日した際に依頼するほどであった。 1878年、ターベルは記者に秘密を明かし、以下を語った。

“ これは最高のカメのスープだが、カメはあまり入っていないんだ。もし1,500匹のカメで6匹のカメよりも美味しいスープができるなら1,500匹を使うだろう。しかし、そうはならない。とても濃厚で誰もカップ一杯も食べられないだろう。 ”

彼のレシピは、カメ肉の他、ジャガイモ、カブ、キャベツ、ラディッシュ、エンドウ豆、ビート、トマト、キュウリ、カリフラワーといった野菜で構成されていた。

関連項目