「エビチリ」の版間の差分

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この「オマール対決」の中で鉄人・陳健一は、エビチリについて重要な事を語っている。<br>
 
この「オマール対決」の中で鉄人・陳健一は、エビチリについて重要な事を語っている。<br>
※エピソードとして余談を含めて記述する。
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※エピソードとして余談も含めて記述する。
 
==== エビチリの原点 ====
 
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番組内でリポーターが芝海老ではなくオマールでエビチリを作ることについて陳健一に訪ねたところ
 
番組内でリポーターが芝海老ではなくオマールでエビチリを作ることについて陳健一に訪ねたところ

2022年2月2日 (水) 10:35時点における版

エビチリ

エビチリ(Ebichili / 中国:ガンシャオシャーレン:簡体字:干烧虾仁 / 繁体字:乾焼蝦仁 / 英:Chili Shrimp)は、日本の中華料理の代表格として、日本人なら誰もが知っている料理です。 中国の人々からも「干烧明虾:乾焼蝦仁」で最も有名なのは、今や中国ではなく日本であるといわれている。

日本

ファイル:Japanese Common Style Ebi Chili.png
日本の一般的なエビチリ

日本のテレビ番組で中国人料理人、陳建民が披露した料理がきっかけで、日本社会に影響を与えた。 当時、日本人が四川餡の辛さを感じないように、ケチャップやブイヨン、卵などを加えて辛さを抑え、日本の家庭には中華鍋がなかったため、小さな鍋でも上手くできる方法を取り入れたのが陳建民氏でした。

現在、日本で食べられている「エビチリ」は、陳建民が晩年になって一歩ずつ改良を重ね、息子の陳建一が完成させたもので、本来の中国の乾煎り調理の「干烧明虾」(カンシャオミンシャー)とは全く異なるものである。 甘酸っぱい味と少し辛いが辛すぎない感じが日本人の好みに合い、日本の一般家庭で大好評となった。 また、日本では加工食品の普及により、すぐに作れる便利な商品がたくさん生まれ、シェアと人気を大きく伸ばしています。 今では、日本の中華料理の代表格として、日本人なら誰もが知っている食べ物である。

陳健一氏が営む「赤坂 四川飯店」では『海老のチリソース』というメニュー名で提供されている。

エピソード

テレビ番組「料理の鉄人」(フジテレビ系列/1993年10月10日 - 1999年9月24日)の最強鉄人決定戦 決勝戦(1999年9月24日放送・レギュラー放送最終回)で、中華の鉄人であり赤坂・四川飯店の総料理長である陳健一はフレンチの鉄人である坂井宏行と対決することになる。 以前、1995 Mr.IRON CHEF決定戦(1995年12月22日・1996年1月3日放送)では、テーマ食材「鶏」で陳健一が坂井に勝利していた。

審査員は、梅宮辰夫、浅野ゆう子、蔡瀾(チャイラン)、細木数子、道場六三郎(名誉鉄人:旧日本料理の鉄人)を迎え、テーマ食材はフランス・ブルターニュ産の「オマール」であった。

この「オマール対決」の中で鉄人・陳健一は、エビチリについて重要な事を語っている。
※エピソードとして余談も含めて記述する。

エビチリの原点

番組内でリポーターが芝海老ではなくオマールでエビチリを作ることについて陳健一に訪ねたところ 「そもそも海のない四川では、川エビがエビチリの出発点でした。オマールはなんの問題もありません」と語っている。

エビチリの極意

司会・進行役を務める福井謙二アナウンサーは、道場六三郎に「道場さん、ちょっと教えてください。この試合のポイントはどのあたりでしょう?」と訪ねた。 道場は「いや、やっぱりね~あの~ん~坂井さんはね、非常にあの~バラエテー(バライティ)に富んだ盛り付けなんかが凄く先ほど見てると素晴らしいし、あの~、ね、陳さんはやっぱり味一本で色々とあの~秘伝の豆板醤があるからね~。大概辛くやりゃ結構旨いんだよ。」と答え、その道場節が他の鉄人も含め、会場中を笑わせた。 それに対して陳は「陳建民流のエビチリの極意を聞いたところ、むやみに辛くするのではなく、エビチリとはすなわち、エビの甘さを引き出すところにあります。今日はそのために今までの常識を打ち破るぎ技法でエビチリを作ります。皆さん、よ~く見ていてくださいね。」と語った。

料理

  • 坂井宏行:オマールを新潟・粟島の郷土料理「わっぱ煮」の技法のように、焼石を投入して一気に沸騰加熱調理した「オマールの海藻蒸し」を新たな坂井のスタイルとして出した。
  • 陳健一:オマールのむき身を伝統的な調理でエビチリに仕上げた後、それを半身のオマールの殻に詰め、チーズをのせてオーブンで焼いたアグレッシブな料理「21世紀エビチリグラタン」を切り札として出した。

試食

審査員に対する料理提供は先攻が陳、後攻が坂井であった。

陳が勝負に出た4品目「21世紀エビチリグラタン」の試食で、キッチンスタジアムの主宰役である鹿賀丈史は、ゲストであり審査員である浅野ゆう子に「ゆう子さん。あの、徐々に陳さんらしい辛さが出てきましたけど、ただの辛さじゃないですね。これはね。チーズが合わさってですね。ね?」と問い、浅野ゆう子は「うん~、あの、ま、辛味、辛さが、深みがある辛さ、だと思いますし、こんなにエビチリとチーズが上手くマッチするなんていうのは初めて知りました。」と語った。 辛口審査員で評判の蔡瀾(チャイ・ラン:香港の映画製作者・美食家)は「中国料理というのは、あの~その材料のあの、チーズという材料は絶対使っちゃいけないと思うんですよ。合わない。」と一蹴した。 浅野ゆう子は蔡瀾に対し「合わない?」と尋ねたが、彼は再び「合わない。」とコメントした。 それに対し、道場の「世の中いろんな人がいるから。まあね、それが楽しい。それが楽しい。」という言葉が笑いを誘い、その場をにぎやかにした。 陳は「全部受け入れますよ。」と笑顔で返した。 道場は続けて「いやね~僕は思うんですけどね、これね、今年から結婚式のエビはこうゆう風に進むんじゃないかなと。思いましたよね。あれもう飽きちゃってるから。」と語った。

審査

蔡瀾とならんで辛口審査員で知られる細木数子は陳に軍配を挙げている。

採点表 梅宮 浅野 蔡瀾 細木 道場 合計 判定
16 20 19 20 19 94 2
坂井 17 19 20 19 20 95 3

勝利したフレンチの鉄人である坂井宏行は、陳健一にかけ寄り、陳に包まれるように陳の胸の中で泣いた。 勝率ではナンバーワンであった坂井に陳は敗れたものの、過去64勝16敗2引分で白星の数では歴代鉄人の中の頂点であった。

中国

干烧明虾

梅龍鎮酒家の『干烧明虾』
四川風エビチリ『川味干烧大明虾』

干烧明虾(カンシャオミンシャー/繁体字:乾燒明蝦)は、1930年代以前から上海で知られている梅龍鎮酒家の名物料理です。 同店の名シェフ、沈子芳の代表作で、同店の一流シェフである徐正才に受け継がれたものである。

1938年3月、上海市威海路にあった古い石蔵を改造した一部屋の店で、肉料理、湯包(タンバオ)、スナック麺(偎面)などの揚州小吃を提供したのが始まりです。 京劇「龍と鳳凰」に登場する正徳帝が私的に梅龍鎮ホテルを訪れたという伝説を思い出し、オーナーが店名に使ったのである。 その後、遠隔地のため商売がうまくいかず、長年の赤字で店をたたむことになった。 その後、進歩的な民主主義者である呉美が芸術文化部門の進歩的な人物である李飛龍の資金で買収し、経営を続け、芸術文化部門の一部の進歩的なメンバーの集会所として利用されていました。 1942年、大家から物件の返還を要望され、そこから南京西路に移り、有名なシェフを雇ってレストランを経営することになった。 それ以来、レストランの経営状態が徐々に改善され、軌道に乗っていきました。 日本軍の敗戦を知った店の女性マネージャーである呉美は、今後、上海で四川料理が流行すると予想し、四川料理の品数を増やし、四川の有名シェフを雇って調理させることにした。 こうして、「揚州」と「四川」を併せ持ち、「四川」の味を加えつつ、「揚州」の特色を残した梅龍鎮酒家となったのである。 ここ数十年、その丁寧な経営と料理の腕で国内外に名を馳せ、近年は上海や深センにも支店を構えています。

基本的な干烧明虾は、トマトソースやトマトケチャップは使っていませんが、上海風・四川料理の乾燒蝦仁(カンシャオシャーレン)の原型料理となっています。 いわば日本のエビチリのルーツともいえます。

干烧虾仁

上海風・四川料理『干烧虾仁』

干烧虾仁(ガンシャオシャーレン/繁体字:乾燒蝦仁)は、四川や上海の伝統的な料理である。 料理名には「エビ」(虾)と入っているが、日本のような海産のエビに限らない。 中国では揚子江をはじめ、多くの川、湖で淡水性のエビが獲れる。 ザリガニ(小龙虾)のエビの身を丸く仕立てた(虾球)や日本のテナガエビやスジエビような淡水性の川エビ(河虾)などの小エビのむき身(虾仁)を使うことも珍しくない。 干烧明虾のような料理では、これらは殻ごと調理される。

四川料理では豆板醤や辣油を使うが、上海料理はマヨネーズやトマトを多用し、唐辛子や辣油などの辛味調味料はあまり使われない。

意味

  • (繁体字:蝦):エビ
  • 明虾(繁体字:明蝦):クルマエビ科のエビ
  • 虾仁(繁体字:蝦仁):エビのむき身
  • 干烧(繁体字:乾燒):基本的には主材料を油で揚げた後、別の鍋でスープを加えて煮込む調理法です。 弱火で主材料を煮込むことで、煮汁が主材料に染み込むか蒸発し、仕上がりの料理には鮮やかな油だけが残り、煮汁は残らないようにするのが目的です。 現代では地域で異なるが、日本のエビチリに見られるようなソースが多めの料理名にも「干烧:乾燒」が使われている。

トマトの使用

干烧明虾のトマト風味 「茄汁大虾」

現代では、オーソドックスな「干烧明虾」の調理法にトマトソースやトマトケチャップを用いたドライなタイプものもある。 また、日本のエビチリのようなものや、生のトマトを使ったものもあります。

料理名にはトマトを意味する「番茄」「西红柿」、トマトソースやトマトケチャップを意味する「茄汁」が付くことが多い。 しかし料理名の上では「番茄」「西红柿」は、生のトマトに限らず「茄汁」「番茄醤」などのトマトを主原料とした調味料や「番茄汁」(トマトジュース)を使った料理にも用いられる。

中国でトマトを使って逸早く外国人にも定評があった料理としては「鍋包肉」(1900年代初頭)がある。

韓国

カンショセウ

カンショセウ:깐쇼새우(韓国)

カンショセウ(깐쇼새우)の「カンショ」とは調理方法を表す言葉で、酒とトマトケチャップで味をつけ、汁が煮詰まるまで弱火で煮詰めた料理のことです。 カンショセウは、海老(セウ)に片栗粉の衣をつけて揚げたものと、トマトケチャップ、豆板醤、またはオイスターソース、オリゴ糖あるいは砂糖、酢、刻みニンニク、刻みネギ、刻み青唐辛子、刻み赤唐辛子を入れて作ったソースで和えた料理である。

チルリセウ

チルリセウ:칠리새우(韓国)

チルリセウ(칠리새우)は、海老に片栗粉の衣をつけて揚げたものと、トマトケチャップ、コチュジャン、韓国醤油のジンカンジャン(진간장 )、オリゴ糖あるいは砂糖、酢、刻みにんにく、刻みネギ、刻み青唐辛子、刻み赤唐辛子、刻みニンジンを入れて作ったソースに和えた料理である。 韓国の醤油は大きく分けて、クッカンジャン(국간장)とジンカンジャン(진간장)の2つがあり、主にジンカンジャンが使われます。

カンプンセウ

カンプンセウ(깐풍새우)は、海老に片栗粉の衣をつけて揚げたものと、刻みにんにく、刻みネギ、刻み青唐辛子、刻み赤唐辛子を炒め、醤油のジンカンジャン、オイスターソース、オリゴ糖あるいは砂糖、水飴、酢、水を入れて作ったソースを和えた料理である。 カンプンセウにはトマトケチャップやコチュジャン、豆板醤は使わないため色は赤くない。 基本的に中国の調理法を採用しているため、オーソドックスな「干烧明虾」のように汁気もほとんどない。 ただし、刻み唐辛子や使用する調味料、衣を付けて揚げたエビ(むき身)を使う点では異なる。

ギャラリー

社会・時事

  • 2121年1月31日:享年32歳でこの世を去ったアクション俳優のブルース・リー(李小龍/1940年11月27日 - 1973年7月20日)の映画『死亡遊戯』のロケに使われたことで有名な香港の「南北樓」が閉店した。 南北樓は1971年創業し、エビチリを熱々の鉄板で提供する「鐡板干焼蝦球」が名物であった。

関連項目