ポルトガルの淡水魚介類一覧
ナビゲーションに移動
検索に移動
淡水魚
ウナギ
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
エンギーア (Enguia) |
ヨーロッパウナギ (Anguilla anguilla) |
ヨーロッパ全体で非常に人気の高い食材だが、ポルトガルの美食として重要視されていない。地域の名物や郷土料理として観光客に人気がある。生息数の激減により漁が禁止されている河川も多い。 | |
155px | アングーラ (Angula) |
ベイビー・エルス (Baby Eels) |
ウナギの稚魚。スペインを筆頭にヨーロッパでは美食として成体のウナギよりも非常に高価な食材だがポルトガルでは重要視されていない。日本では “ 白いダイア ” と称されるが養殖に用いる。 |
ヤツメウナギ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
ランプレイア・デ・リル (Lampreia de Riacho) |
ヨーロッパスナヤツメ (Lampetra planeri) |
体長は12~20cm。純淡水性で回遊はしない。フライなどで食用は可能だが小型で細身のため一般的ではない。 | |
155px | ランプレイア・ダ・コスタ・デ・プラタ (Lampreia da Costa de Prata) |
(Lampetra alavariansis) |
ヴォガ川とエスモリス川流域の固有種。 |
155px | ランプレイア・ド・ナバン (Lampreia do Nabão) |
(Lampetra auremensis) |
テージョ川の支流域に限定されている。 |
155px | ランプレイア・ド・サド (Lampreia do Sado) |
(Lampetra lusitanica) |
サド川の水路網にのみ存在する。 |
ランプレイア・デ・リオ (Lampreia de Rio) |
ヨーロッパカワヤツメ (Lampetra fluviatilis) |
産卵期に川を遡上する。淡水に順応し陸封型に進化する脅威をもっている。食用ではあるが湖などへの導入は在来種の大型魚や養殖魚に甚大な影響を及ぼす可能性があるため避けるべきである。 | |
ランプレイア・マリーニャ (Lampreia Marinha) |
ウミヤツメ (Petromyzon marinus) |
世界に広く分布する。カワヤツメとならんで食用とされる。五大湖で陸封化し在来種の大型魚や養殖魚に甚大な影響を及ぼしている。 |
コイ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Barbo) |
バーベル (Barbus barbus) |
体長は20~60cm。肉は淡泊な白身で骨が多い。 | |
(Barbo Comum) |
イベリアン・バーベル (Luciobarbus bocagei) |
||
(Bordalo) |
(Squalius alburnoides) |
||
(Escalo do Norte) |
ノーザン・イベリアン・チャブ (Squalius carolitertii) |
||
(Escalo do Sul) |
サザン・イベリアン・チャブ (Squalius pyrenaicus) |
||
(Chub) |
チャブ (Squalius cephalus) |
体長は30~45cm。イベリア半島の固有種で主要な河川流域に生息する。 | |
(Pimpão) |
ヨーロッパブナ (Carassius carassius) |
体長は15~25cm。肉が硬めで骨が多いため高く評価されていないが、釣り人の間ではフライにして食べられている。フナは日本ではコイ同様に釣り人や地域によって伝統的に食べられている。 | |
ボガ・ポルトゲーザ (Boga Portuguesa) |
(Iberochondrostoma lusitanicum) |
||
155px | ボガ・ド・グアディアナ (Boga do Guadiana) |
(Chondrostoma willkommii) |
|
ボガ (Boga) |
(Pseudochondrostoma polylepis) |
||
155px | ボガ・コムン (Boga Comum) |
(Chondrostoma polylepis) |
|
155px | (Ruivaca) |
(Achondrostoma oligolepis) |
体長は15cm。ポルトガルの固有種。 |
(Ruivaco do Oeste) |
(Achondrostoma occidentale) |
体長は9.5cm。ポルトガルの固有種。生息地はアルカブリチェル川、サファルホ川、シザンドロ川に限定される。外来種ザリガニの影響、水質汚染や夏季の河川流量の減少などで絶滅危惧種となった。 |
ドジョウ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Verdemã Comum) |
(Cobitis paludica) |
シマドジョウ属。オスは体長7cm、メスは最大13cm。イベリア半島の固有種でポルトガルとスペインに生息する。肉食魚の移入などで生息数は減少傾向にある。食用は可能だが一般的ではない。 |
ニシン科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Savelha) |
トウェイトシャッド (Alosa fallax) |
||
サーヴェル (Sável) |
アリスシャッド (Alosa alosa) |
ニシンダマシ |
サケ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Salmão do Atlântico) |
タイセイヨウサケ (Salmo salar) |
体長は50~70cm。アトランティックサーモンの名で日本でも馴染み深い。北大西洋および北欧で大量に捕獲されるため、ポルトガルでは川を遡上する個体が激減しており、絶滅が懸念されている。 |
淡水甲殻類
淡水貝
二枚貝
外来種
淡水魚
コイ科
ナマズ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Siluro) |
ヨーロッパオオナマズ (Silurus glanis) |
体長は1~2m。または3mにも達する大型魚。欧州では一般的に食用である。2014年に水産業を目的してドイツの漁師によってテージョ川に持ち込まれた。在来種を脅かす可能性が懸念されている。 |
アメリカナマズ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
155px | (Bagre Americano) |
アメリカナマズ (Ictalurus punctatus) |
パーチ科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Perca Europeia) |
ヨーロピアンパーチ (Perca fluviatilis) |
体長は20~35cm。 |
ペルカ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Lucioperca) |
パイクパーチ (Sander lucioperca) |
カワカマス科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Lúcio) |
ノーザンパイク (Esox lucius) |
体長は50cm。和名はキタカワカマス。釣り人のみならず、身の美味しさから食通にも人気が高い。スペインのテージョ川に導入され、そこからグアディアナ川などポルトガルの川に広がり、北部の主要な川で少しずつ繁殖した。 |
サケ科
サンフィッシュ科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Perca Sol) |
パンプキンシード (Lepomis gibbosus) |
体長は10~15cm。北米から多くの国へ導入された魚で日本で特定外来生物に指定されている「ブルーギル」の近縁種である。身は淡泊で無数の小さな骨が含まれるため珍重されていない。 | |
(Achigã) |
オオクチバス (Micropterus salmoides) |
体長は30~40cm。 |
シクリッド科(スズキ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
チャンチトー (Chanchito) |
カメレオン・シクリッド (Australoheros facetus) |
アルゼンチン北部、パラグアイ、ウルグアイ、ブラジル南部が原産で現地では食用とされている。1940年にポルトガルのミラ川で発見された。 |
フンドゥルス科(カダヤシ目)
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Fúndulo) |
マミチョグ (Fundulus heteroclitus) |
体長は7.5~13cm。米国とカナダの大西洋沿岸に生息する。1970年代半ばにイベリア半島で発見され、その後、生息域を拡大し、ポルトガル南部、スペイン南西海岸、エブロ川・デルタに定着した。 |
カダヤシ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Gambúsia) |
イースタン・ガンブシア(Gambusia holbrooki) |
体長は最大3.5cm。米国東部および南部が原産。マラリアを媒介する蚊の幼虫を駆除するためにポルトガルに導入された。食用は可能だが一般的ではない。日本では特定外来生物に指定されている。 | |
(Gúpi) |
グッピー (Poecilia reticulata) |
南米の北東部・アマゾン流域が原産。観賞魚として広く知られている。南米の国々ではマラリアやテング熱の防除として導入し、一定の成果を収めている。食用は可能だが一般的ではない。 |
ドジョウ科
貝類
カメ類
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Tartaruga de Carapaça Mole Shinesao) |
チュウゴクスッポン (Pelodiscus sinensis) |
フランスでは「侵略的外来種」となっており、ポルトガルでもリストアップされている。世界で古くから存在するカメ料理の中でスッポンは合法的な食材。日本料理では「まる鍋」などが有名である。 | |
(Tartaruga da Flórida) |
アカミミガメ (Trachemys scripta) |
||
(Tartaruga Pintada) |
ニシキガメ (Chrysemys picta) |
||
(Tartaruga Chinesa de Pescoço Listado) |
ハナガメ (Mauremys sinensis) |
||
(Tartaruga da Península) |
ペニンシュラクーター (Pseudemys peninsularis) |
||
(Falsa Tartaruga Mapa) |
ニセチズガメ (Graptemys pseudogeographica) |
||
(Tartaruga Mordedora) |
カミツキガメ (Chelydra serpentina) |
体長は50cm。カナダからエクアドルまでのアメリカ大陸に生息する。料理では米国・ペンシルベニア州のブック・バインダー・スープが有名である。 |
侵略的外来種
淡水魚
コイ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Pseudorasbora) |
モツゴ (Pseudorasbora parva) |
東アジア(中国、朝鮮半島、日本)原産。1960年代にルーマニアに導入され、ドナウ川に広がった。2001年にスペインのエブロ川・デルタで確認。日本では地域によって伝統的に食用とされている。 |
アメリカナマズ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Peixe Gato Negro) |
ブラック・ブルヘッド (Ameiurus melas) |
体長は15~36cm。アメリカ原産で1871年にフランスへ導入され、ヨーロッパで繁殖した。他のナマズ同様に食用可能である。2022年以降、欧州連合(EU)の侵略的外来種に指定されている。 |
ドンコ科
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Caboz do Amur) |
マンシュウドンコ (Perccottus glenii) |
体長25cmに達する。アジア東部のアムール川流域が原産。2016年以降、欧州連合(EU)の侵略的外来種に指定。根絶は不可能だが、本来は美味な食用魚であるため、食用利用・消費を推進している。 |
甲殻類
カニ
画像 | 現地名 | 一般名(学名) | |
---|---|---|---|
(Caranguejo Peludo Chinês) |
チュウゴクモクズガニ (Eriocheir sinensis) |
中国の高級食材「上海蟹」で知られる。1980年代後半にポルトガルのテージョ川で地元の漁師によって初めて発見された。地元では食用として利用したり、商業的な捕獲活動が行われている。 |